第2回 実際に現場で行われているSTEAM教育の運用ポイント!──はな先生と考える! 幼児向けのプログラミングSTEAM教育の未来

さあ、2回目です!
今回は実際の現場で行われているSTEAM教育をポイントとともに一緒に見ていきましょう。
発達に合った実験と学びの深まり
子ども達の発達段階に合わせた実験や観察は、STEAM教育を成功させるための重要なステップです。

例えば、「水の不思議」をテーマにした実験では、水が凍るときの変化や、氷が溶ける速さを観察しながら、温度や時間の概念を学びました。子ども達は「どうして氷は溶けるの?」「水は凍るとどうなるの?」と質問を投げかけ、手で触れながら理解を深めていきます。
また、「熱の力」を使った実験では、サーモグラフィを活用し、温かいものと冷たいものの違いを確認しました。手をかざし温かさを感じて、科学への興味を持ちます。
こうした活動は、観察だけで終わらず、「なぜこうなるのか?」と考える場面を作り出します。
講師も一方的に教えるのではなく、子ども達の「なんで?」に寄り添い、一緒に考える姿勢を大切にしています。
プログラミングとSTEAMの掛け合わせ

STEAM教育を最大限に生かすためには、学んだテーマを「プログラミング」でさらに深めることが効果的です。
例えば、園で「花の色が変わる仕組み」について学んだ後、その知識を活かしてプログラミングで「花の色が変わるプログラム」を作成します。
また、「速さ」をテーマに実験を行なった後には、プログラミングで速度の違いを再現することで、理解が深まります。
実際の現場では、子ども達は自分でプログラミングを行い、「どうしたら思い通りに動くのか?」と試行錯誤します。
制約条件を設けてプログラミングに取り組むことで、最適な答えを見つける力が自然と鍛えられていきます。
家庭への伝播と保護者への報告
また、園内での学びが家庭に伝播することも重要です。
多くの園では、保護者へのSTEAM教育の取り組み報告を行い、園で学んだ内容が家庭でも共有されています。これにより、保護者も一緒に取り組める形が整い、日常の中で探究心が育ちます。
まとめ
運営まで組み立てるのはすごく大変……そう思われた方、ご安心ください。小さく始めるSTEAMの種は実は身近にあります。
【次回予告】STEAM共育を小さく自分達で導入するには?
次回は、実際に自園でSTEAM教育を導入するためのステップについて、具体的なヒントを交えながら考えていきます。どんな準備が必要で、どう進めていけばいいのか、分かりやすくお伝えします。お楽しみに!
(MiRAKUU vol.51掲載)
-
- 株式会社MIRIDE代表取締役
新卒入社したITベンチャー企業でいくつもの新規事業を成功に導き、取締役を歴任。
この経験より幼少期の非認知能力の重要性を実感し、未来の子ども達のために起業、当社設立。