2025.12.08
保育園訪問【Web限定版】

モニカ新中野園――子どもの好奇心・発見を大切に…育む五感、探究心

モニカ新中野園

園長:横澤さんプロフィール

モニカ新中野園の概要を教えてください。

2020年4月に開園し、今年で6年目となります。

定員は60名で0~5歳までのお子様をお預かりしています。

園の特徴について教えてください。

モニカは都内に全部で9園あり、保育理念「子どもたちの瞬間(いま)を大切に」にもあるように、子ども達が日々出会う驚き、喜びなど、一瞬一瞬の気持ちに寄り添い共感することで、豊かな感性と自由な発想を育んでほしいという思いから、すべての園で子どもの主体性を尊重した保育「探究」を行っています。

さらに、より「探究」を深めるため、イタリア発祥の幼児教育『レッジョ・エミリア・アプローチ』の手法・理念に共感し、積極的に取り入れています。

「探究」では具体的にどんな活動をされていますか?

子ども達から出てくる「やってみたい」という気持ちや発見を軸に活動を広げていくのが、探究活動の大きな特長です。幼児クラスでは毎日「子ども会議」を行い、子ども達の興味関心をもとに探究活動を進めています。例えば、今年は4・5歳児が石に興味を持ち、石の性質を知りながら自然や植物に対する関心を深める活動を行いました。

現在、子ども達の興味は土へ派生しており、コンポストで土を作り、その土でお花を育てるという活動に繋がっています。

レッジョ・エミリア・アプローチ=アート活動というイメージですが、実際はどうですか?

レッジョ・エミリア・アプローチでは、子ども達自身で発見し、学びに没頭できる環境デザインが重要になります。

興味関心を深めていくため、ときには絵を描いたり、光と影のシアターで物語を創作したり、様々な手法を子どもたちに提案していくので、有形・無形に関わらず表現活動そのものがアートと呼べるかもしれません。

カリキュラムとして取り入れている活動はありますか?

外部の専門講師による特別プログラムを実施しています。1歳児から年長まで、週に1回リトミックを行っています。また、3~5歳児には体育指導も実施しており、園内にある鉄棒やマットなどを使って体の使い方を学んでいます。

園庭はありませんが、近くに公園がたくさんあるので、天気の良い日は外で探究活動や体を動かす活動を行なっています。

新中野という地域ならではの魅力はありますか?

周囲は住宅街ですが、少し歩くと鍋横商店街があります。毎年お祭りもあり、園児が描いた絵を飾るなど地域との関わりも行なっています。

食育に力を入れているそうですが、具体的にはどんな取り組みですか?

モニカ新中野園では、夏と冬の野菜作りや味噌作りなど、自分たちで作った食材でクッキングをしています。野菜が苦手だったのに、自分たちで育てた野菜は食べられる!と自分自身に驚いている子どももいますよ。

他にも、食事とは生き物の命をいただいていること、「いただきます」の意味、心地よく食事をするための所作や食具の持ち方など、食育を通して大切なことを伝えています。

内装や設備の特徴はありますか?

内装は木のぬくもりを感じられるデザインで、色合いも統一しています。廊下のつなぎ目の入り口はアーチ型になっていて、柔らかな雰囲気に。照明は、たとえば寝ていることが多い乳児クラスは間接照明にするなど、月齢に応じて設計を変えています。階段や踊り場のトイレには柔らかい素材の吊り照明を設置し、安全面にも配慮しています。

また、園内のニッチには季節の花を飾るなど、四季を感じられる環境を整えています。玄関外のポーチでは夏に水遊びを行っています。

保育士さんが働きやすい環境づくりについて工夫されていることはありますか?

複数担任制を採用しており、余剰配置をとることで無理のない勤務体制を実現しています。有休も取得しやすく、残業や持ち帰りの仕事はほとんどありません。

また先生同士で気軽に意見交換できるよう、相談しやすい雰囲気づくりも心がけています。時間と心にゆとりを持って保育に向き合える、そんな働きやすい職場づくりを目指したいです。

保育士さん達の研修やキャリアアップで、他と違った取り組みはありますか?

他園の職員同士で集まり「探究」に対する理解を深める目的で、さまざまな研修を独自で実施しています。園内でも年に数回、権利擁護、事故防止、救命など各種講習を実施。民間企業や教育機関から届く研修情報も職員間で共有しているので、希望者が参加できるようシフト調整をしています。

さらに、今年はアートの専門講師を招いて探究活動を行い、様々な表現手法を学びました。

園で育った子ども達に将来どんな人になってほしいですか?

子ども達には探究活動を通して、夢や好きなこと、興味のあることを見つけてもらえたらと思っています。今はただ保育園でたくさんの思い出を作って、いつか卒園したときに「また遊びに来たい」と思ってもらいたいです。

みんながいつでも帰ってこられる場所を作る、そんな保育をしていきたいと先生や保護者の方に伝えています。

今後取り組んでいきたいことはありますか?

私自身、まだまだ探究、そしてレッジョ・エミリア・アプローチについて学んでいきたいです。また、地域交流もさらに広げていきたいです。

モニカ新中野園の一番の魅力は?

やはり働いている先生達だと思います。みんな子ども達が好きで、真摯に保育に向き合っている姿がとても魅力的です。

より良い保育を目指すための志を共有し、先生たちの想いに応えることが私の役割だと感じています。

モニカ新中野園


モニカ新中野園

住所

〒〒164-0011
東京都中野区中央4-7-14

アクセス

東京メトロ丸ノ内線「新中野」駅 徒歩2分

開園時間

月曜日~土曜日(日曜、祝日、12/29~1/3はお休み)

7:15~18:15(延長保育20:15まで)

連絡先

TEL:03-6382-8871