第32回 indeed により、スマホと共に採用環境を変えた
社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング代表の川﨑潤一です。
前回はなるべくコストをかけずに採用に繋げる仕組みについて、考えてみました。
有料求人媒体に掲載すれば採用できる、という時代は終わりました。求人を出しても応募が無い、という企業が非常に増えました。
そういった採用環境の変化の中では、採用手法を変える必要があります。そのため、より自社の強みや魅力を伝えるために(コストをなるべくかけずに)には、自社採用サイトを利用すべきということでした。
さて、今回は「indeed により、スマホと共に採用環境を変えた」ということを考えていきます。
スマホの普及により採用環境が変わった
スマートフォンが普及し、日常においてインターネットを簡単に使えるようになりました。
それにより採用環境も変わりました。
以前であれば、紙の求人媒体を見て仕事を探すことが多かったです。例えば、下記のような紙媒体がよく利用されていました。
- タウンワーク等の紙の冊子(駅などで配布)
- 新聞折り込み(アイデム、クリエイト等)
- 新聞自体に掲載する求人
上記はどちらかと言うと、アルバイト・パートタイマー向けに多く利用されていました。社員採用については、リクナビNEXT、エン・ジャパン、マイナビといった有料求人サイトが多く使われていました。
つまり、少し前までの採用環境は、下記のような傾向にありました。
アルバイト・パートタイマーの仕事は、紙での求人媒体で探す。
社員の仕事は、有料求人サイトで探す。
しかし現在では、スマートフォンが普及したことで、下記のように変わりました。
アルバイト・パートタイマーの仕事を探していた人は、紙の求人媒体 → スマートフォンで仕事を探す、と変わりました。
社員の仕事を探していた人は、有料の求人媒体 → 有料求人媒体だけでなくindeed を使って幅広く仕事を探す、と変わりました。
スマートフォンを使って、インターネットにて仕事を探す、というように変わったのです。
当事務所でも社員やパートタイマーの求人募集をすることがあります。その際に、スマートフォンで仕事を探す人の目につきやすくするため、様々な手法を用いています。その中で感じるのは、年齢が高い方でもスマートフォンで仕事を探している、ということです。
主婦向けの有料求人サイト(掲載するだけなら無料)があり、そちらへパートタイマーの求人を掲載しますと、50代以上の方からも応募があります。年齢が高いから新聞折り込みを使う、という時代ではなくなったのだなと感じます。
indeed の便利なところ
indeed は簡単に言いますと、求人サイトに特化したグーグルのようなものです。職種+地域といったキーワードで検索し、検索結果としては、そのキーワードに引っかかった求人募集の内容のみが表示されます。
これまでのように、A 社の有料求人サイトを見て、B 社の有料求人サイトを見て、としなくてもよくなりました。indeed で検索しますと、キーワードに引っかかった求人募集の内容が、横断的に表示されるためです(A 社、B 社の求人内容も検索結果にかかります)。
応募方法も簡単で、応募書類を付けずに「応募する」をクリックするだけで簡易的に応募をすることが可能となっています。
上記のことから、求職者がストレス無く求職活動ができるようにされています。そのため、利用者が非常に増えています。
企業側から見ますと、indeed の検索に表示されるかどうかで、応募率が変わります。グーグル等の検索上位に表示されるためにSEO 対策をしますが、indeed も同様に、上位表示されるかどうかで応募率が変わるのです。
indeed はCM で流れているように無料で掲載することが可能ですが、有料掲載をした方が上位に表示されます。そのため、自社の求人状況から、いつ・いくらぐらいお金をかけられるか・かけるべきか、無料でひとまず掲載しておくのか、途中からでも有料掲載へ切り替えるのかを検討できます。
スマートフォンで仕事を探すならindeed が便利
今回の総括をします。
- 社員であれアルバイト・パートタイマーであれ、スマートフォンで仕事を探している人がほとんである
- indeed が便利であるため、利用者が増えている
- 上記のことから、indeed を含めたインターネット検索で仕事を探した際に、自社の求人内容を見てもらえるようにすることが重要である
以前の記事で記載しましたが、採用で一番重要なことは「認知」です。現在の採用環境において、「認知」してもらうためには、求職者の動向に対応する採用活動をする必要があります。
御社の求人は、インターネット検索をした時に、求職者にどれだけ見てもらいやすくなっていますか? 検索しても見つからないようであれば、「認知」されていません。
「認知」されるためにはどうすればよいですか? それは、採用ルートを複数持つことです。
求職者はスマートフォンを使って仕事を探しています。そういった求職者に「認知」してもらうためには、どうすればよいですか? それは、インターネット検索をした時に、自社求人が見つかるようにすることが必要です。
今回の記事を参考にしてください。
今回は以上です。
次回は、求職者が求人票でチェックしているポイントについて記載します。
- 川﨑 潤一
社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング 代表
株式会社ヒューマンブレークスルー認定ESコンサルタント、全国社会保険調査対策協議会会員財閥系子会社、医療事務・介護事業会社の人事として、採用・給与計算・労働保険手続きを担当し、2011年4月1日に社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティングを開業。
ハローワークにて「助成金支給申請アドバイザー」として、窓口で支給申請の受理手続き(約700件)、相談・アドバイス、不正受給防止のため事業所への実地調査を行った経験がある。
その勤務経験から、企業に対して現状と今後の展望をヒアリングした上で、最適な助成金の提案・手続きを行っている。社会保険労務士として、労働社会保険手続き、助成金手続き、就業規則の作成・改定、給与計算、セミナー講師を行う。
その一方で、人事マンの経験を活かし人事コンサルタントとして、採用コンサルティング、従業員満足度(ES)調査・向上コンサルティング、マネジメント能力向上研修(マネージャーMQ)、社会保険調査対策、人事制度構築といった人事コンサルティングにも力を入れている。ホームページ:http://www.leaf-sr.jp/