第5回 冬のお花を取り入れよう──シクラメンとポインセチアで季節の花育

こんにちは、花育講師のふさこ先生です。
このコラムでは、花や緑を通して子ども達の心や感性を育む“花育”の魅力をお伝えしていきます。
12月からは保育園で取り入れられる花育のご紹介です!
五感が刺激される体験としての花育
日本は四季の移ろいを、身近な自然で感じられる特別な国です。冬の始まりに園内へ取り入れやすいのが、シクラメンとポインセチア。どちらも花屋で1,000~2,000円ほどで購入でき、季節感を演出しながら環境構成にも活かしやすい植物です。クリスマスを感じる赤白、濃いピンクなど鮮やかな色彩は、子どもの視線を引きつけ、生命への興味を広げるきっかけになります。
まずは「季節の花をひとつ置く」だけでも、保育室の雰囲気が大きく変わっていきます。
シクラメンとポインセチアの“育てやすさ”

冬の花は難しそうに見えますが、実はどちらもとても育てやすい種類です。シクラメンは水をあげすぎないことがポイント。しおれても水を与えると復活するほど強い花です。
ポインセチアは実は花ではなく「色づいた葉(苞)」が特徴。直射日光を避けつつ明るい場所に置くだけで美しく保つことができます。保育室に迎え入れやすく、子ども達と一緒に“冬の植物の観察”として楽しむこともできます。
本物に出会い、興味を持ったら図鑑で調べてみても楽しいですね!
安全に楽しむためのちょっとした知識

ポインセチアは冬に急成長することはないので、基本的には観賞だけにするのがおすすめです。どうしてもカットしたい場合は大人が行いましょう。茎を切ると白い液(樹液)が出ます。液も基本的には安全ですが、肌が敏感な子どもはかぶれる可能性があるためです。
シクラメンは茎や花が繊細な子。折れやすいので、子どもと触れるときは「優しく触れる」体験として取り入れると良いでしょう。
季節の花を通して自然にふれる機会をつくることは、子どもの興味や感性を豊かにします。冬の始まりに、ぜひ取り入れてみてください。
次回もお楽しみに!
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フラワーハウスビオラ 花育講師
栃木県内で9店舗を展開する花屋の娘として生まれ、幼少期より花の仕事に携わる。
父は花屋経営者、母はフラワーデザイナー兼フラワー講師。保育現場では担任保育士、フリー、補助金関連事務など経験。
国内最大手保育企業に勤務、本部運営費にも精通。
その後、血筋・経験・資格を活かし花育活動を開始。
保育業界歴は10年目。
現在、東京・埼玉・神奈川の保育園や幼稚園で活動中。
来年度は栃木・沖縄へ展開予定。【資格】
保育士国家資格、フラワーアレンジメントデザイナー
【メール】
info@hanaiku-flower.com



