新学期、心のザワザワに・・・
春は別れの季節・・・とよく言いますが、出会いあり、別れあり、環境が変わる中で大人も子どもも普段以上に気を使うことがありますね。
私は、保育者を養成する専門学校の教員をしており、卒業生が不安を口にする場面に良く出会います。2021年3月に卒業する大学・専門学校(関東圏)の学生はオンライン授業が多かったと思いますが、生活習慣、例えば朝起きることができるか心配であるとか、例年以上に生活習慣の立て直しに不安を感じている方も多いかもしれません。実習が免除になった学生がいる中、迎え入れる施設側も例年とは違うアプローチが必要になるかもしれません。
新学期の保育現場は(家庭でも)忙しい・思い通りにいかない・子どもが泣いていて焦るなど、色いろな事がありますが、慌てて事態が良くなることはなかなかありません。そのような時、一呼吸おいて次の行動に出ると、落ち着いて対応できることがあります。呼吸を味方にすると役立つシーンがあるかもしれません。
今回は、リフレッシュに役立つ簡単にできる呼吸法を紹介します。
鼻呼吸と口呼吸
口呼吸が体に悪影響を及ぼすことはよく知られています。ウイルスが体の中に入りやすくなったり、唾液の量が減り口内環境も悪くなるといわれています。
どうしても鼻の調子が悪い方やマスクを着けている時は、口呼吸になりがちです。口がポカンと開いたまま過ごしている子どもも少なくありません。矯正をすることは簡単ではありませんが、あそびとして「片鼻呼吸」をしてみてはいかがでしょう(以前のコラムでも紹介いたしました)。
方法は難しく考えず、左右の鼻の通りに差や感覚の違いがある事を楽しんで見つけられたら良いと思います。下記の声掛けは一例です。
・右の鼻の穴を指で押さえて、鼻から息を吸ったり吐いたりしてみましょう
どんな感じがしましたか?
意識的に、このような遊びをしたら、鼻呼吸の習慣がつくのに役立つかもしれません。
腹式呼吸と胸式呼吸
歌を歌う時、「お腹からたっぷり息を吸いましょう」と言われたことがありませんか?
胸が膨らむ呼吸を「胸式呼吸」お腹が膨らむ呼吸を「腹式呼吸」と言いますが、腹式呼吸は、苦手な方が少なくないように感じます。意識的にコントロールできるように次のような遊びはいかがでしょうか?
・座った状態で呼吸をして、体のどこが膨らんだり、しぼんだりするのか注目する
・仰向けになり、お腹に小さめのマスコット又はぬいぐるみを置き、お腹を使った腹式呼吸を行ってみる(難しいときは、眠るときにする呼吸をやってみるように声掛けを)
・仰向けになったまま、マスコット又はぬいぐるみを胸に移動し、胸を動かす胸式呼吸を行ってみる
呼吸の動きと一緒にマスコットが動くので、注目もしやすく呼吸に意識することもでき、楽しんで行うことが出来るアクティビティです。
ハイ!深呼吸
ラジオ体操等で幼少期から馴染みのある深呼吸ですが、「ハイ!深呼吸」と言われ、「指示されたからやる」ところで止まっていませんか?
大人も子どもも「呼吸」って気持ちのよいものだと感じられたら、「深呼吸」がリフレッシュに効果がある事が体感できるはずです。子どもとできる、呼吸のアクティビティを紹介します。
・今の状態で呼吸をしていて、どんな感じがするか意識を向けてみましょう。意識的に背筋を伸ばし、そこから呼吸をしてどんな感じがするか、再度意識を向けてみましょう。座っていても立っていても大丈夫です。
・ラジオ体操の深呼吸の動き(手を上に、横に、下に)をしながら、呼吸を感じてみましょう。この時の違いを楽しめたら、きっと良い気分転換になると思います。
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保育者養成校教員 Yoga.ed トレーナー
Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ 代表
ホームページ: yoga-labo.tokyo/