オイル活用のすすめ
少しずつ、春の日差しを感じる今日この頃です。暖かくなるのは嬉しいのですが、強い風や、乾燥、花粉の飛散によって不快感のある方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
筆者はこの時期になると、花粉症の飲み薬・鼻の中に塗る薬・うがいぐすり・喉スプレー・肌荒れのために保湿クリーム・目薬を用意して「花粉シーズン」を乗り切っていましたが、最近はスーパー等で売っている身近な食品でセルフケアをしています。
それは焙煎していない「ごま油」です。「太白ごま油」「セサミオイル」という名前でお店に並んでいることもあります。自分に合うかは個人差がありますが、お金をかけてあれこれ購入するのであれば、その前にぜひ試していただきたい方法です。今回はインドの伝統医療アーユルヴェーダからヒントを得た簡単オイル活用術をご紹介します。
※今回使用する焙煎していないごま油は、お肌に直接使う前に、肘の内側に塗ってパッチテストを行ってください。ごま油にアレルギーがある方は、今回のセルフケアは使うことが出来ません。個人の責任でお試しいただきますようお願いいたします。
お鼻のムズムズに…
アーユルヴェーダでは、日々の生活を健康に保つために行う習慣があり、そのうちの1つに「鼻うがい」というものがあります。方法は100mlのぬるま湯に小さじ1の塩を入れたものを、鼻うがい専用の器具(ネティポット等)に入れて鼻の中を洗浄します。片耳を下の方に向け傾けながら塩水を上側の鼻穴から送り込むと反対側から出てきます。痛みも少なく爽快感もありますが準備が多く、簡単にはできないと思う方もいらっしゃるかもしれません。そこで間がないときでも簡単にできる鼻ケアとして、オイルの塗布をご紹介します。
まずは、コットンや綿棒に「ごま油」を浸し鼻の中の粘膜に塗布します。喉に油が出てきたら吐き出してぬるま湯でうがいをします。
続けることで花粉症の不快症状の緩和・頭痛の緩和・視力改善の効果が期待できるといわれています。粘膜の保護にも役立つので鼻をかみすぎる方は痛みが出る前にお試しください。
喉のイガイガに…
「オイルキュアリング」をご存知ですか? こちらもアーユルヴェーダで推奨されている習慣の1つですが、ごま油を口に含み「クチュクチュうがい」を5分程度行います。
油を口の中に入れることに抵抗感がある方もいらっしゃると思いますが、焙煎していないごま油は味も気にならず、5分間口に含むことで唾液と混じり徐々にさらさらになっていきます。吐き出すときは、下水に流さずティッシュなどの紙に吐き出し屑籠に捨ててください。オイルキュアリングにより、歯肉を強める、味覚を良くする、咽頭の状態を整える、顔の筋肉の弾力性を保つという効果が期待できます。
顔のかゆみにも…
乾燥や花粉などで顔にかゆみが出る場合、少し贅沢にフェイスオイルマッサージをしてみてはいかがでしょうか?
市販で売られているマッサージオイルは、安価だと成分に不安がありますし、高額だともったいなくてなかなか使えないという事もありますよね。食品由来のゴマ油で行えば、たっぷり使えますのでぜひ挑戦してみてください。
まず、湯煎でごま油を人肌程度に温めてから気になるところに塗布します。目に入らないように気を付けて、気持ちよい圧で撫でるよう(こすり過ぎたり圧を入れすぎないよう)塗りましょう。塗布後は5分間浸透させます。オイルのふき取りからは、ホットタオルで顔を温めながらふき取るのが良いとされていますが、お風呂の湯船に入りお湯の蒸気を浴びた後、お風呂のお湯で湿らせたキッチンタオルで拭きとるとすっきり拭き取ることが出来ます。思ったよりもぬめりも香りも残りませんし、肌がふっくらしますよ。
セルフケアは、時間や心にゆとりがないとなかなかできないものではありますが。できることから少しずつ、そして続けられそうなものを楽しんで探してみてくださいね。
参考文献:「やさしいアーユルヴェーダ」上馬場和夫 PHP研究所(1996年)
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保育者養成校教員 Yoga.ed トレーナー
Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ 代表
Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ 代表
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