子どもたちより難しい? 保護者と良い関係を築くには

保育士の仕事は子どもたちの世話だけではありません。
子どもたちを見守ることと同様に大切なことが子どもたちの親御さん、保護者の皆さんへの対応です。
保護者の方との関係を向上させ、良い関係性を築くためにはどのような対応が求められているのでしょうか?
保護者ひとりひとりに個性があることを考慮する
子どもたちにはひとりひとり個性がありますよね。十人十色といいますが、誰一人として同じ子どもはいないと考えられます。
仕事熱心な保育士は子どもたちの個性を尊重して、日々指導しているはずです。
当然、子どもたちと同じように保護者の方にも個性があります。
「大人だからわかってくれるはず」と、いう思い込みが保護者との擦れ違いを生むきっかけになる場合もあるほど。
わがままな要望や、言いがかりのように思えるクレームをつけてくる保護者の方も中にはいますが、個性だと考えて、まっすぐに受け止めることが大事です。
「どうしてあの親御さんは気難しいんだろう……」と悩むより、それがその人の個性だと考えましょう。
批判せず前向きな言葉で応対する
困った保護者の要望やクレームに対処しかねて、保育士としての自信を失ってしまったり保育士としてやっていけないと感じてしまう保育士も中にはいるようです。
ですが、必要以上に気に病む必要はありません。
保護者の方は仕事で一緒にいられない間、自分の子どもが「ケガをしていないか?」「お友達と仲良くしているか?」など、気がかりなことがたくさんあります。
子どもが心配だという素直な気持ちから、時に保育園に自分勝手な要求を突き付けてしまうこともあるのです。
無理な要求に対して応対するときは、保護者の方の言い分を批判したりせず「心配ですよね、〇〇ちゃんを大切に思うお気持ちはよくわかります」と、保護者の方の心情に寄り添って安心させてあげましょう。
保護者の方は保育士がいなければ安心して働くことはできません。子どもたちが保育士に甘えるように、保護者もまた保育士に頼りたいという気持ちがあるのかもしれませんね。
プロ意識を持って毅然とした態度で保護者に応対することで、自信が保護者にも伝わり、徐々に信頼関係を築けることでしょう。
どんなに小さなことでも子どもたちの成長を伝える

保護者の方の多くは、子どもの成長が遅いことに対して大きな不安感を抱きがちです。
自分の子育てに自信が持てなかったり、気持ちに余裕がないためにおおらかな気持ちになることができずにいる人はたくさんいます。
子どもたちが「どんなことをして遊んでいたか?」「どんなことに興味を示していたか?」など、保護者はたくさんの情報を知りたいと思っています。
どんなに小さなことでも、子どもたちの成長が垣間見えるエピソードや、前向きな良い話を伝えると保護者たちは喜びますし、信頼できる保育士だと感じてくれることでしょう。
保育士は保育のプロです。悩める時もあるかと思いますが、何よりも子どもたちのことを最優先に考えてあげられるような高いプロ意識を忘れないようにしましょう。
子どもたちのためにも、保護者の皆さんとの信頼関係をきちんと築いていきたいものですね。