知っておきたい! 保育士の絵本読み聞かせのポイント
子どもたちの大好きな絵本。
クラスの子どもたちに絵本を読み聞かせることは日常業務の一環ですよね。
そんな保育士による絵本の読み聞かせは、子どもたちにどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?
また、集団に対して絵本の読み聞かせをする時のコツについても知っておきましょう。
絵本の読み聞かせに隠れた効果とは?
絵本の読み聞かせには、保育に嬉しいさまざまな効果があります。
絵本は相手との関わり方を教えてくれたり、優しい気持ちを育んでくれたりするもの。
子どもたちの興味や好奇心を引き出し、脳に刺激を与え、喜怒哀楽などの情緒面をも豊かにしてくれます。
さらに、季節に合わせた絵本を選ぶことで、季節感や季節の行事といった知識もどんどん子どもたちへ身についていきます。
ほかにも、絵本の読み聞かせには子どもたちの気持ちを落ち着けて、穏やかにしてくれる効果もあり、遊びとお昼寝の間の気持ちの切り替えなどにも絵本は一役買ってくれるのです。
絵本を読み聞かせをするときのコツ
乳幼児にはシンプルで親しみやすい本を、4~6歳児には少し長めの本や想像力をかきたてる本など、年齢に応じた絵本を選びましょう。
絵本を用意すれば、子どもたちは自然と先生の前に集まってくるもの。
たくさんの子どもたちが見やすいような角度で、片手で開いて持つのがポイントです。
手指が絵本のじゃまにならないように気をつけながら読んでいきましょう。
また、物語の内容だけでなく、表紙や裏表紙も子どもたちに見せてあげるといいですね。
読み聞かせの文章が無い裏表紙の絵からも、子どもたちはその世界観を自由に想像していきます。
子どもたちの興味を広げよう!
保育士の中でも絵本の読み聞かせをすると無意識に早口になってしまう、という方もいるので気をつけたいもの。
絵本はやや高めの声でゆっくりと、抑揚をつけて読むのがポイント。
これはマザリーズといい、子どもの言語野の獲得や情緒面を育むのに有用な方法とされています。
ただし、オーバーすぎる表現や身振り手振り、アドリブなどは極力避けましょう。
子どもたちの想像力や集中力、感情移入を阻む原因になることがあります。
絵本の場面に合わせて表情を変えたり、少し声のトーンを変えたりする程度にとどめて、子どもたちの想像力アップのお手伝いをしてあげられるように心掛けることが大切です。
また、読み終わったあとに先生側から子どもたちに感想を聞くというのもやめておきましょう。
それぞれの子どもが物語の余韻や絵本の世界観を楽しむことが重要なのです。
子どもたちは絵本から多くの良い影響を受けて、さまざまな世界に触れていきます。
ステキな1冊を選んで、子どもたちが引き込まれてしまうような絵本の読み聞かせをしてあげたいものですね。