2022.11.21
保育に役立つ知識

はじめてみよう! ちょっぴりバイリンガルな日々――大切にしたい日本の保育~お片付け編

最近では、帰国子女のお子さんが幼稚園に入ってこられることや、外国籍のお子さんが入園してくることも多くなってきましたね。そんな時ちょっぴり英語で声をかけられたらいいなぁなんていう場面もあると思います。
ちょっとしたワンフレーズを、少しずつご紹介していきます。
「こういう場面で、どんな風に声をかけたらいいの?」というご質問もお待ちしております!

大切にしたい日本の保育~お片付け編

保育士と園児

ある日、香港にある日系幼稚園の先生方が子ども達をビーチに連れて行きました。ビーチで遊んでピクニックを楽しみ、お弁当を食べた後にまたひと遊びして、片付けをして、幼稚園に帰っていきました。

なんと、こんな普通のおでかけが2017年10月香港の新聞に取り上げられ、香港中でニュースになったのです。何が驚きのポイントだったかというと、「幼稚園児なのに、自分達のごみだけではなく、周辺に落ちていたゴミも拾って帰った」ということで、ネットでも取り上げられ拡散されたのです。
そういえば、日本に来られた外国の観光客の方が日本にはごみ箱が少ないことに驚き、ゴミ箱がないのにゴミが落ちていないことに驚くこともあるのですが、私達にとって「ゴミを持ち帰る」「散らかさない」というのは当たり前のことですよね。

「片付ける」「自分のごみを持ち帰る」日ごろからこういう心がけをし、指導ができる日本の先生は世界から称賛されるに値する指導ができる素晴らしい先生なのです。
これをちょこっと英語でも言えると、海外に行ってもインターナショナルスクールにお勤めしても使えるかもしれませんね。
今回は「片付ける」を英語で言ってみましょう。

《おかたづけの歌》

日本語でもおかたづけの際に「♪おかたづけ~おかたづけ~さあさみんなでおかたづけ~♪」など歌いながら片付けをさせることもありますよね。英語でもこのようなおかたづけの歌がありますので、ご紹介します。

「桑の木のまわりをまわろう」のメロディにあわせて

♪This is the way we tidy up, tidy up, tidy up
♪This is the way we tidy up, tidy up the toys (←片付けるものに変えます)

(訳:こうやって片付けるのよ~ こうやっておもちゃを片付けようね)

♪Clean up, clean up, everybody everywhere
♪Clean up, clean up, everybody do your share

(訳:おかたづけ、おかたづけ、みんなでどこもかしこも
おかたづけ、おかたづけ、みんなでやろう)

子どもが歌から日本語をたくさん学ぶのと同じで、英語も歌で覚えてくれたらうれしいですね。

 

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《かたづけようね》

お片付け

上記2つの歌からわかるように「片付ける」には異なる言い方があるのがわかりますね。
“Clean up !” ”Tidy up !” だけでも「片付けて」という意味で十分通じますし、どれを使ってもかまわないのですが、「細かい違いを知りたい」「他の言い回しも知っておきたい」という方のために少しご紹介します。

clean up / clear

散らかっているものを取り除いてきれいにする

Let’s clean up the room. (訳:お部屋を片付けましょう)

Let’s clear the table. (訳:テーブルの上を片付けよう)

put away / put back

散らかっているものをしまう

Let’s put all the crayons away. (訳:クレヨンを全部片付けましょう)

Let’s put the book back on the bookshelf. (訳:本を本棚に片付けよう)

tidy up / organize

ものを整理整頓してきれいにする

Let’s tidy up our playground. (訳:遊び場を片付けましょう)

Let’s organize the bookshelf. (訳:本棚を片付けよう)

こちらは、幼稚園で使うことはないかもしれませんが、今はやりの「断捨離」もついでに学びましょう。

declutter

ごちゃごちゃしている状態をスッキリさせる、断捨離する

I really want to declutter my house! (訳:家を本当に断捨離したい!)

《こんまりさんが英語になった!?》

お片付け

スシ、テンプラなど日本の食べ物は英語でもそのまま使われるのはよく知られていますが、他にも日本語がそのまま英語で使われている単語があるのをご存じですか?
ツナミ、レイキ、スウドクなども今では外国でそのまま使われているのです。
そして最近では『人生がときめく片づけの魔法』でアメリカで有名になった近藤麻理恵さんのおかげで、マリエ・コンドウ、コンドウ、コンマリが「片付ける」「断捨離する」という動詞として使われることもあるそうです!

I need to ‘konmari’ my room. (訳:部屋を片付けなきゃ)

I tried to ‘Marie Kondo’ my house. (訳:家の断捨離をしようとしました)

驚きですよね!

※イラストは「いらすとや」より引用させていただきました。


ライタープロフィール:高藤桂子・吉田麻有子