お子さんともうちょっと向き合ってあげてくださいね”という言葉が印象的でした──hitomiさん
自分で選んでいく力を養いたい
編集長:いつ頃から歌手になりたいと思っていたのですか?
hitomi:保育園ぐらいの、本当に物心ついた頃から歌いたいと思っていました。
編集長:デビューのきっかけはオーディションですか?
hitomi:中学2年か3年くらいの時に、ホリプロスカウトキャラバンのオーディションを受けて関東地区代表になり、モデルの仕事を始めたというのが一番最初のきっかけです。でも、歌を歌うことではなかなかきっかけが掴めなくて、とにかくきっかけを掴むために色いろなオーディションに応募していました。たまたまあるオーディションで、小室哲哉さんと繋がりがある代理店の方がいたんです。ちょうど小室さんが女の子達のプロデュースを始めた頃で人を探していたらしく、「こんな子がいるよ」と履歴書を小室さんに渡してくださいました。
編集長:それで歌手デビューとなったんですね。諦めなくて良かったですね。ご両親は反対なさらなかったのですか?
hitomi:私の小さい頃に両親は別居していたので、結構放任主義だったというか……なので反対はありませんでした。
親に「〇〇をやりなさい」と言われたこともないし、とやかく言われないで育ったので、自分で決めていかなきゃいけなかったんです。寂しい気持ちや不安はありましたが、自分の人生において、自立や自分で考えて選択していく部分でいうと、そういう力は備わったかな、とは思います。
編集長:お子さんがいらっしゃって、子育てで特に大切にしていることは何ですか?
hitomi:私がそういう風に育っているので、どこまで放任にして、どこまで目をかけるべきなのかというのがわからないんですよ。「普通の親」のモデルがいなかったので、そこがすごく難しくて。親ってこういう風にするものなんだなというのを、考えながら育てている感じです。
ただ、自分で考えて選択する力がついたのは良かったしありがたいと思っているので、自分で選んでいく力っていうのは養っていきたいなとは思います。「自分の足で歩いていくんだぞ」ということは伝えたいですね。
大切なのは子どもとしっかり向き合うこと
編集長:ご自身と一番上のお子さんは保育園、下のお子さん達は幼稚園に通っているそうですが、何か思い出はありますか?
hitomi:私が保育園に通っていた時は、大好きな先生がいて、とにかくその先生になついていたというのを覚えています。
娘を保育園に預けていた時は、離婚して母子家庭だったので、仕事もしなければいけないし、躾という部分では充分にできず、先生に任せっきりになっているところがあったんです。ある時、先生に“お子さんともうちょっと向き合ってあげてくださいね”と言われました。今、娘が反抗期真っただ中で、親なんてくそくらえみたいな感じになってきていて(笑)。自分もそういう時期があったのでわかるんですけど、あの時の保育園の先生の言葉ってこういうことか、あの頃の関わりの少なさがひずみとなって現れているのかな、と感じています。小さい時に、親子の繋がりをしっかり持てていると、たぶん中学生、反抗期になった時に違ってくるんじゃないかと思うんです。娘との関わりが少なかったなあという後悔はあります。今、新型コロナのせいもあって時間に少し余裕があるので、あの頃を取り戻すじゃないですけど、努めて彼女と向き合うようにしています。
今は4歳の子どもが幼稚園に通っていますが幼稚園は、保育園と比べると園の滞在時間が短くて家での時間が増えるので、そういう意味では親との関わりが深くなるなと思います。ただ幼稚園でも保育園でも気持ちの持ちようなのかな、という気がします。ちゃんと子どもと向き合って、ママはあなたを見ているよ、という部分が大事なんだなっていうのを強く感じます。
親と一緒に保育してほしい
編集長:歌手やタレント活動だけでなく、洋服のプロデュースもされているそうですね。
hitomi:以前、赤ちゃん本舗さんとベビー服を作ったり、Loft さんと着圧ソックスを開発したりしていて、現在またベビー服と、ママに向けての服をプロデュースしています。
パワーを与えられるような服を作りたいなと思ってます。産前産後のママにハッピーに過ごしてほしいっていうのがあるんです。お母さんがハッピーだと、子どもにも優しくできたりっていうの、あるじゃないですか。ママになると、おしゃれどころじゃないよ、ってなってしまいがちですが、自分達が作った洋服を身に纏うことで、ママでもおしゃれを楽しめるんだ、おしゃれしていいんだという気持ちになってもらえたらいいなと思っています。ママの服も、赤ちゃんの服も、自分の経験に基づいて細部までこだわって作っています。
編集長:素敵なコンセプトですね。最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
hitomi:先生方にはお世話になっているし、メッセージなんて(笑)。本当に、子どもと向き合うってすごいことだと思うんですよね。親が一人の子どもと向き合うのも大変なのに、何人もの子と関わっていくじゃないですか。それはもう尊敬でしかないです。
私は、先生からすごく大事なメッセージを貰いました。この子は何かが欠けているなという時は、きちんと親に伝えて、連携して一緒に子どもを育てていくということを引き続き頑張っていただけたらと思います。
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hitomi
1976年1月26日生まれ(45歳)。1994年11月に18歳でCDデビュー。「CANDY GIRL」、「LOVE2000」、「SAMURAI DRIVE」などのヒット曲をもち、彼女の手がける歌詞の世界観は、同世代の女性から多くの支持を得ている。
結婚・出産後も歌手活動のほか、タレントやアパレルのディレクションなど多方面で活躍中。
2019年11月、デビュー25周年を迎えた。
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