2022.12.13
保育園訪問【Web限定版】

キッズハーモニー・よよぎの杜──主体的に活動できる環境で、自ら挑んで、自ら乗り越えていく力を育む保育園

キッズハーモニー・よよぎの杜──主体的に活動できる環境で、自ら挑んで、自ら乗り越えていく力を育む保育園

キッズハーモニー・よよぎの杜さんについて教えてください。

キッズハーモニー・よよぎの杜 主任:北條直子さん

2016年に開園した7年目の園になります。定員は199名で、0歳児12名、1歳児25名、2歳児27名、3歳児~5歳児は各45名となっております。系列園であるキッズハーモニー・NEWoManが0歳児~2歳児までの園となるため、そのまま当園で進級できるよう2歳児クラスの定員18名を増員する形で、3歳児~5歳児クラスについては定員45名となっています。

キッズハーモニー・よよぎの杜

施設のこだわりについて教えてください。

園舎は旧渋谷区立代々木小学校の校舎を利用しています。内装については、教室や保健室、用務員室であったところを保育室にリノベーションしました。全体的に木の温もりを大切にした造りとなっています。長い廊下もあるので、徒手運動にすごく効果的と言われている雑巾がけを子ども達みんなでやっています。
広い天然芝の園庭があるのですが、災害発生時には地域の緊急避難場所となることから木を植えることができないため、味気ない園庭とならないよう職員で案を出し合い工夫しています。

特に力を入れていることについて教えてください。

「子ども主体の保育」です。私自身、子ども達のやりたいことを尊重しながら保育したいという思いがあったため、「子ども主体の保育」について考えるようになりました。保育士の思っているとおりに子どもを動かす保育になっているのではないか、子どもがしたいことではなく保育士がしたいことをさせていないか、といったことを考えるようにしています。
当園では、制作や遊びは子ども達がしたいことを自身で「選んでもらう」というところから始めました。

当園では、子ども達に自分の意思で物事を判断し、それに対して責任を取れる大人になってほしいと思っています。また何か問題などに直面した際、乗り越える力を身に着けて欲しいとも思っています。
昔とは環境が異なるため仕方ない部分もあるのですが、現代の子ども達は手取り足取りしてもらうことが当たり前で、何かあると人のせいにしてしまいがちなところがあるように感じます。失敗を恐れずに挑戦できる環境を用意し、やりたいことは自分で決めて最後までやり抜く、ということも子ども達に伝えていきたいと思っています。
実際に当園では「子ども主体の保育」に力を入れるようになってから、クラス分けも廃止し、じっくり遊べるワークルームとアクティブに遊べるプレイルームを作りました。ホワイトボードを用意し、遊びたい部屋のところに自分の名前のマグネットを貼ってもらうようにしています。子ども達が自分で選択して活動できるようにしたところ、今では子ども達の言動にも変化が見られるようになりました。

キッズハーモニー・よよぎの杜

食育について教えてください。

子ども達と育てたい野菜を相談し、苗から育てています。花壇では他にもさつまいも、里芋、じゃがいも、びわ、梅、みかんなどを育てています。みかんの木にはアゲハ蝶が卵を産むのですが、幼虫から成長していく姿を観察することもできました。
去年はトマトを育ててケチャップを作り、「嫌いな夏野菜を食べる」ということにも挑戦しました。嫌いなものを無理に食べさせることはしないのですが、自分達が自信を持って作ったものは美味しく感じたのでしょうか、普段は敬遠している野菜もたくさん食べるようになったという気がしています。

キッズハーモニー・よよぎの杜

また、コロナ禍になるまでは給食をバイキング形式にしていました。食べる量についても大人が決めて食べさせるのではなく、子ども達に自分で食べることができる量をお皿に盛ってもらうことで、無理して食べることや食べ残しも無くなりました。ご飯は美味しくいただくもの、いただいた命を大切にするということを学んでもらえたらと思っています。

保育の質を上げるための取り組みについて教えてください。

さらしおんぶのやり方や、嘔吐処理、救命救急やおむつ交換まで基本的なことをしっかりと実践練習しています。園児数が多い当園では、災害発生時にスムーズに避難するために、時間がかかる市販の抱っこ紐ではなくさらしおんぶをすることが重要になります。非常時に迅速かつ的確に対応できるよう、特に力をいれて実践練習しています。

階層別研修やフォローアップ研修、救命研修、メンタルヘルスケアなど各種社内研修も積極的に受講してもらうようにしています。また、園内でも季節の保育や不適切保育をはじめとする子ども達への接し方、保護者への対応など人との関わり方についても細かくマニュアルを作成し、日ごろから全体会議で話し合い、子ども達にとってより良い環境を提供できるよう、日々職員指導にも力を入れています。

職員間のコミュニケーションで工夫されていることはありますか。

経験年数のある職員がメンターとなり、メンティーである新人職員とペアを組んでもらい困っていることや悩みなどを対面で相談に乗るメンター制度を取り入れています。ペアについてもあえて同じ学年同士にはせず、調理スタッフと保育士でペアにするなどして、相談しやすい環境が作れるような工夫もしています。
人との関わりという点では、『となりのたぬき』という、自分が変われば相手も変わるということを教訓性とした絵本の内容を子ども達に教えています。職員にも浸透させており、職員間においても良好な関係を築くことができるような工夫も日々行なっています。例えば、全体の職員会議では、よい保育園にするためにどのような取り組みをするかなどのテーマを決めて、職員が数人ずつグループになって話し合う時間を設けています。

キッズハーモニー・よよぎの杜

今後の展望について教えてください。

室内環境をより充実させることです。子ども達が自ら何かをしてみたい、してみようと思えるような力を育むことができるよう、素材や道具を自由に出し入れして工作したりできる環境作りをしています。また、コーナー遊びがじっくりできるスペースなども作りたいと思い、取り組んでいるところです。

キッズハーモニー・よよぎの杜

キッズハーモニー・よよぎの杜といえば〇〇。この〇〇に入る言葉は?

「いつでも笑顔」です。外部からいらした方や保護者の方々からも、どんな時でも職員も子ども達もいつも笑顔で元気だね、とお声掛けいただきます。実際に誰にでも元気よく笑顔で挨拶ができる子達ばかりです。大人の私達みんなが明るく気持ちよく過ごすことで、子ども達も自然にそうなるのだと考えています。子ども達がいつでも自由にのびのびと表現できることが当園の特長で、そういう環境の中で、子ども達は柔軟に対応できる力を自然と身につけているのだと思っています。

キッズハーモニー・よよぎの杜

キッズハーモニー・よよぎの杜

住所

〒151-0053
東京都渋谷区代々木2-35-1

アクセス

小田急線 南新宿駅より徒歩1分
JR 新宿駅より徒歩8分
JR 代々木駅より徒歩7分

開園時間

開園時間 月~土 7:30~20:30
延長時間 月~土 18:30~20:30

連絡先

TEL:03-6383-4138

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