ダンサー・保育士 中村美咲さん
保育士になろうと思ったきっかけを教えてください。
中学生くらいからダンスを始めて、ダンスの専門学校へ行き、ダンスの道に進みました。その中で子どもにダンスを教える機会が何度かあり、ダンスとはまた別に、子どもと関わることがすごく楽しいと思ったんです。子どもと関わる仕事をしてみたいと思い、託児所でパート勤務を始めました。
その後、その託児所が経営している別の保育園に異動になって、担任等も任されるようになり、資格を取りました。
ダンスではどのような活動をされているのですか?
インストラクターとして3歳から中学生ぐらいまでの子にダンスを教えたり、地下アイドルの振付制作とレッスンをしたりしています。
保育士資格を取った時に、自分だったら何ができるかと考え、保育士資格を持ちながらダンスを教える人ってあまりいないんじゃないか、それで世の中に貢献したいと思いダンスを教えています。
子どもにダンスを教える上で気をつけていることは何ですか?
3歳ぐらいの子だと、右と左がまだわからなかったり、数があやふやだったりするので、そういうことがわからない子にどうやったら伝わるかというのを考えています。
普通ダンスの拍は数で取るんですが、「ここの音だよ」と音で説明したり、左右がわからない時は向かい合って同じ手を出してあげたりしています。
将来の展望を教えてください。
保育士資格の勉強をしている時に子どもの運動不足や体力の低下の問題を知って、きっとこのままでは低下していくばかりだろうし、コロナ禍でさらに拍車がかかるだろうと思いました。ダンスならば特別な道具も広大な場所もいらないし、室内でも屋外でもできるので、ダンスを通じて子ども達の体力向上ができたらいいなと考えています。
近頃は保育園でも英語や体操などのカリキュラムを取り入れている所が多いので、ダンスもそのカリキュラムの1つとして取り入れる園が増えていったらいいなと思っていて、その1人として活躍していきたいです。
読者の方にメッセージをお願いします。
私は保育専門の学校には通っておらず、独学で保育士免許を取得しました。保育園でパート勤務をする傍ら、暇さえあれば勉強して、勉強しない日を作りませんでした。試験にはけっこう児童福祉法の問題が出るので、電車移動などの隙間時間を利用して耳で覚えたのですが、この方法はとても良かったと思います。
実習は大変だという話を聞きますし、他にも辛いことはたくさんあると思いますが、子どもに夢を与えられる保育士さんになってほしいな、そういう保育士さんて素敵だなと思うので、素敵な保育士さんが増えればいいなと思っています。
(MiRAKUU vol.43掲載)