シンガーソングライター・保育士 高橋れいさん
保育士になろうと思ったきっかけを教えてください。
もともと子どもはすごく苦手で、まさか保育士になるなんて思いもしませんでした。実は、高校生の時ちょっと孤立してしまって、そんな時に職業体験で保育園に行ったんです。子ども達と触れ合い、僕を必要としてくれている子どもがいるんだと感じ、自分みたいに孤立してしまう子ができないよう、保育園で働きたいと思ったのがきっかけです。
シンガーソングライターはいつからされているのですか?
高校入学と同時に軽音楽部に入って、自分達の曲を作ってライブハウスで演奏するようになりました。それが楽しくてずっと音楽をやっています。今は1人でやっていますが、「楽しい」がモットーなのは変わりません。今はコロナで上手く活動できていない部分もありますが、喫茶店や居酒屋さんを回って、楽しい場所作りのシンガーソングライターという感じで活動しています。
ギターを弾くのが好きなので、園でも子ども達と楽しく歌ったりできて、保育にも活きていると思います。
保育士と歌の両立で気を付けていることはありますか?
音楽活動は応援してくださる方も多いのですが、否定的な目で見られることもあります。ですから、まず保育の仕事に支障が出ないようにするのが大前提。周りとの信頼関係があって初めてこういう活動ができていると思うので、そこは心がけているところです。
子どもや保育士さん向けの曲はありますか?
普段は子ども向けの曲は作っていませんが、1曲だけたまたまできた曲があります。『いっしょにトイレに行こう』という曲で(笑)、保育の中で、子どもにとってトイレはちょっと特別な場所だなと思ったので、子どもの気持ちになって作りました。また保育で面白いことがあったら曲にできたらいいなと思っています。
今後の展望を教えてください。
昨年11月にNHK のど自慢に出て、HARCO さんの『世界でいちばん頑張ってる君に』を歌いました。嬉しいことにHARCO さんがTV を見てくださっていて、それがきっかけで交流が始まりました。今の僕の夢は、HARCO さんを岩手に呼ぶこと。今、ちょっといい会場や音響さんを探しているところです。
読者の方にメッセージをお願いします。
就職する時、続けられるかな、辞めたくならないかなという不安がありましたが、保育士になりたいと思ったきっかけを思い出しながら頑張ってきました。やっぱり大変なことはたくさんありますが、その中でも子ども達とたくさん笑える瞬間、子どもの成長を目の当たりにした瞬間など、小さくても楽しいことがいっぱいあります。それを胸に、夢を追いかけて頑張ってください。
(MiRAKUU vol.39掲載)