保育士 富永英昭さん
保育士になろうと思ったきっかけを教えてください。
高校生の時の職場体験学習がきっかけです。本当は工事現場に行きたかったのですが、じゃんけんで負け続けて保育園になってしまいました。実際に行ってみると、子どもの無邪気さに触れて、「保育士しかない」と気持ちが180度変わりました。じゃんけんに負けていなかったら保育士にはなっていませんでしたね。
けん玉はいつ始めたのですか?
本格的にやり始めたのは3年前くらいからです。以前から興味はあったのですが、けん玉といったら玉をお皿に乗せることくらいしか知りませんでした。ところが、YouTubeやInstagramなどで色いろな方がやっているのを見て、けん玉の技の無限大さに触れて、僕もその技に挑戦してみたいと思い、始めました。
今は、趣味で楽しんだり、保育園で披露したり教えたりするほか、小中学生対象の教室を開いています。僕は子ども達のレベルに合わせた遊びを考えるのが好きなので、それがモチベーションに繋がっています。子ども達の反応を見ながら遊びを展開していくんですが、それで手ごたえを感じるのも楽しみの1つになっています。
子どもが喜ぶけん玉遊びは何ですか?
子ども達って、意外と成功しているところよりも、失敗しているところを見せる方が受けがいいので、わざと失敗してみせたりします(笑)。
保育園では、たとえば、けん玉で積み木をするとか、けん玉鬼ごっことか、けん玉リレーなどの遊びをしています。こういった遊びはけん玉の技に直接関係はないんですが、子どもは集団遊びの一環ですごく楽しんでいますね。特に幼児は初めから技をストイックにやるよりも、こういった遊びが興味を持つ第一歩かなと思います。
将来の展望を教えてください。
もっとけん玉を周知して、保育や教育の現場に取り入れられないかなと思っています。僕は、えびの市でけん玉教室を開いていて、最近は教育委員会からの依頼でけん玉教室を実施しています。福祉施設からの依頼も増えていますね。
えびの市の隣は鹿児島県なんですが、僕の地元なので、そこでも教室を開きたいと思っています。
読者の方のメッセージをお願いします。
保育に活かせる自分の特色は、けっこう探せば見つかると思います。僕はけん玉を通じて色いろな繋がりができていて、この繋がりは人間関係においてとても大切な部分になっています。子どもの目線に合わせた保育をベースにして、こういった自分の特色を活かした活動を展開していくというのが良いのではないかなと思います。
(MiRAKUU vol.42掲載)