2025.07.15
カリスマ保育士宣言!

保育士・主任 原田 智広さん

カリスマ保育士宣言!Vol.28──保育士・主任 原田

保育士を目指したきっかけを教えてください。

両親が小学校の先生で教育系の家庭だったので、自然と保育士に興味を持つようになりました。大学では保育科を専攻して、もともと子どもと遊ぶのは好きだったんですが、実習で保育士の方々の考え方や子どもの捉え方を知って、『保育士ってすごいな』『かっこいいな』と思うようになりました。それまでの“子どもと遊ぶのが楽しい”という感覚と、現場の保育士さんの姿のギャップに刺激を受け、より保育士になりたいという気持ちが強くなりました。

大学卒業後には世界一周旅行にも行かれたそうですね。

当時、大学の授業やSNSなどで北欧やヨーロッパの教育が素晴らしいとよく目にして、『本当にそうなのかな?』と疑問を持ったんです。それで、もし本当に素晴らしいなら何も知らずに保育の現場に立つのはどうだろうと思って。少しでも海外の教育に触れてから保育士になろうと、卒業後に世界一周に出ました。

一度保育の現場を離れ、一般企業に就職されたこともあるとか。

はい、知育アプリを作る会社に入社しました。退社を考えていた時、偶然今の園の理事の方から声をかけていただいて。実は保育とは別の業界に転職しようと思っていたんですが、新しい園でのチャレンジ要素に惹かれて戻ることに決めました。今はすごく楽しく働いていて、気づけば1~2年が経ちました。

保育ドリプラではどんな発表をされたのですか?

保育園とゲストハウスを一緒に作るというプランです。子どもは地域にとって宝物だと思っていて、例えば元気のなかったおばあちゃんも、お正月に孫が遊びに来ると笑顔になったりするじゃないですか。海外でも、言葉が通じないのに子どもと遊ぶと楽しい気持ちになるんです。そんな特別な存在である子どもと、地域の人や高齢者が自然に触れ合える場を作りたいという思いで発表しました。

ソニーの保育研究論文にも挑戦されたと聞きました。

去年ですね。全国の保育園・幼稚園を対象に、子ども達の“科学する心”を育てる実践をまとめる論文です。
僕の園は都市型の小規模園で、周りはオフィスビルばかり。大学時代は自然豊かな園の素晴らしさを学びましたが、都市で育つ子ども達にも良い保育を届ける方法を考えることが、今の僕のテーマです。論文で発信して、他の園が参考にしてくれたら嬉しいですね。

保育士を目指している方へメッセージをお願いします。

保育士は昔から給料や社会的地位の課題があって、今は物価高でますます厳しい。でも、だからこそ『こんな保育をしてみたい』『発信してみたい』という思いがモチベーションになると思うんです。一言でいうと、『みんなで一緒に頑張りましょう』。保育士のみなさんは本当に頑張っていると思うので、希望を持って一緒にやっていけたらと思います。