2014.04.15
感染症マメ知識

子どもに多い病気の年間カレンダー編

保育の現場でスグに役立つ感染症マメ知識~子どもに多い病気の年間カレンダー編~──一般財団法人 日本病児保育協会

※今回の記事は、北浜こどもクリニック院長の北浜直先生にご監修いただきました。

入園・進級の時期となり、子どもたちも新生活が始まりました。
今回は、1年間でお子さんたちがどのような病気にかかりやすいのかをお話しします。

子どもに多い病気と流行する時期

子どもに多い病気と流行する時期
※青字の病気は、日本病児保育協会の公式サイトで紹介されている病気です(2014年2月現在)
  • おおむね
    4月~5月ごろ
    冬の感染症が収束する時期で、春から流行する病気は少ないですが、入園や進級などの生活の変化で、お子さんたちは体調を崩しがちな季節です。鼻水や発熱などの初期症状を見逃さないようにしましょう。
  • おおむね
    6月~8月ごろ
    夏には手足口病やヘルパンギーナ、プール熱、アデノウィルスなど、いわゆる夏風邪が流行します。熱症状以外に、発疹や口内炎を伴う病気が多いので、全身の観察に心がけましょう。
  • おおむね
    9月~11月ごろ
    季節の変化に反応して気管支ぜんそくが悪化しやすい時期です。また、冬に向けてRSウイルス感染症やノロウィルスが発症し始めます。感染予防に努めましょう。
  • おおむね
    12月~3月ごろ
    インフルエンザやRSウイルス感染症が流行します。また、ノロウィルスやロタウィルスなどの嘔吐下痢症も流行します。温度湿度の管理に気を付けましょう。

保護者への指導ポイント

流行シーズンに差し掛かったら、徹底した予防対策が肝心です。地域の流行情報をチェックし、掲示や手紙で保護者に向けての注意喚起をしましょう。
また、お子さんの風邪のような症状が日ごとに悪化する場合には、保護者に連絡し、小児科受診を勧めると良いでしょう。

保育所において留意すべき事項

初期症状の発見が大事です。お子さん一人一人の様子をよく観察し、疑われる症状がある場合には外遊びを控えたり、別室での保育をするなどして、拡散防止・悪化防止に努めましょう。

 

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より詳しい情報は、日本病児保育協会の公式サイトでお伝えしています!

… 病児保育とは …

「病児保育」とは、普段保育所に通うお子さんが体調を崩し、熱を出したりした時の保育のことです。
病児保育室での保育だけでなく、保育園でお子さんが急に体調を崩してから親御さんがお迎えに来るまでの間の保育も、立派な病児保育です。
「病児保育」は保育の知識に加えて、正しい感染症、感染予防、看護などのスキルと知識が必要となります。
全ての保育所への看護師の配置が現実的でない今、保育士には病児保育への対応力も求められています。
この連載が少しでも皆さんの現場のお役に立てたら、幸いです。