2020.09.14
保育士のライフスタイルを輝かせる

クラスや異年齢交流で実践!あそべるヨガ!

さまよう心

夏が過ぎて少したくましくなった子ども達。例年なら、秋に運動会を行う施設が多いと思いますが、今年は行事のあり方の見直しをされている施設も多いようです。秋は、身体を大きく動かすのに良い季節! そんな時におすすめの子どもとできるヨガあそびを紹介します。

乳児も楽しめるヨガあそび

ヨガあそび

普段当たり前のようにしている「呼吸」を、自分の意思でコントロールする「呼吸法」を取り入れます。ここでは自分の指をろうそくに見立てて行う「ろうそくの呼吸」を紹介します。このあそびは、集中力を高める事に役立つかもしれません。

ヨガあそび 手順

① 両手を顔の前に組んで人差し指を立てる

「ろうそくをつくりますよ! ろうそくの先に火を灯してみましょう。」など、子どものイメージが膨らむ声かけをしましょう。

「どんな火が付いた?」などと聞いてみるのもよいかもしれません。

② 鼻から息を吸って、口から人差し指に向かって、ろうそくの火を消すように吹く

この時に、息が指先にかかるように子ども達は集中して「フッ」と息を吹く子もいるでしょう。「今度は遠くのろうそくの火を消すよ」と言って、指を遠ざけて吹いてみると、子ども達は一生懸命遠くのろうそく目掛けて息を吹こうとします。

「ろうそくの呼吸」は、私が担任している年少クラスでも大好きな子が沢山いますが、コロナ禍の現在は、社会的距離の配慮をして行なっています。静の活動の前に行うことが多いです。

ペアで行うボートのポーズ

ボートのポーズ

組体操で行う事も多いポーズですが、じっくりと行うことで色いろな気づきを持つことが出来ます。ペアで身体を使って遊ぶことにより、バランス感覚、友達との協力関係を学ぶことが出来ます。裸足で行うと、お友達の足の裏の感触なども伝わり一層楽しめると思います。

ペアで行うボートのポーズ 手順

① 向かい合って三角座り(お山座り)をする

② 手を繋ぎ、足の裏を合わせる

③ 互いに同じくらいの力で足裏を押し合いながら、片足ずつ上へ上げていく

どこまで、背中をのばせるか?など、楽しみながらバランスを取りポーズを取りましょう。

まずは、先生同士で挑戦している所を見てから行うと、子ども達は興味を持ってやってみようとします。互いに同じ力で足裏を押し合うことがポイントです!

楽しくなってくると、3人で出来るかな? などと、挑戦する姿が見られます。

注意が2つあります。

1つ目は、足を伸ばしたまま押し合うのは、子どもの膝裏などを痛めることになるため、必ず足は曲げて無理のないように行いましょう。

2つ目は、足を下ろすとき、二人で「こっちの足から下ろそう」と決めてから、ゆっくり片足ずつ下ろしましょう。くれぐれも、踵から勢いで床に下ろさないよう声かけをしてください。

グループでもできる、おなかへび

おなかへび

保育の時間に、上手にリラックスを取り入れていきたいという時に、先生も一緒に楽しめるヨガあそびです。

おなかへび 手順

① 仰向けになった子どものお腹に、他の子が頭を乗せて仰向けになる

② 同様に、どんどん仰向けに寝るよう促す

これは、小グループでも、クラス全員でも、異年齢でも、長い蛇になって休息を楽しむことが出来るあそびです。

私は、異年齢でレクリエーションをした後に「『おなかへび』で3分ほど休憩!」というのを子ども達に提案したのですが、今では、子ども達が自ら行なっています。友達の息遣いを頭で感じるのと、お友達の頭がお腹に乗っているので、自分のお腹の動きをより感じることが出来ます。

目を瞑るように声をかけると、ぬくもりが気持ち良くて寝てしまう子もいます。お昼寝の音楽などリラックスができる曲を流すと静かな空間が作れます。

コロナ禍では、密を防ぐような工夫をされていることと思いますが、保育の現場は子どもの自然な活動の中で、自分達で手をつなぎ、友達が泣いていたら何のためらいもなく頭をなでる姿が見られます。もし保育の中で難しいのであれば、ご家庭でのあそびの提案として頂けたらと思います。

ヨガ遊びを通して、身体が動く事を楽しみ、自分の事、自分以外の人の事を大切にするきっかけにして下さったら幸いです。


ライタープロフィール:山﨑理恵
  • 現役幼稚園教諭。

    Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ を立ち上げ、保育者のストレスオフについて研究をしている。

    日本保育学会の自主シンポジウム参加

    ホームページ: Yoga Laboratory

    イラスト:Yukari Sato Instagram