2020.11.10
保育士のライフスタイルを輝かせる

マスク越しの顔

マスク越しの顔

皆さんが幼少期に出会った「保育園の先生」「幼稚園の先生」は、どのような印象で思い出されますか?

多くの方が「明るかった」「よく笑う先生だった」と振り返るのではないでしょうか。

いつも笑顔で迎えてくれる保育者がいるからこそ、子ども達は保育園、幼稚園が大好きな場所であることでしょう。

今まで、保育者がマスクを着用し子どもと関わることはほぼありませんでした。表情が伝わらないからという理由は言うまでもありません。新型コロナウイルスの影響で保育者がマスクをして子どもと生活を共にするのが当たり前になってきたこの頃ですが、AERA2020年10月5日号(朝日出版社)に、マスク生活で子ども達の笑顔が減っている可能性があるとの記事が掲載されていました。

私達の身体には、大小を含めて約600もの筋肉があると言われています。顔にも筋肉があり、表情を作るのに活躍をしています。体の筋肉が、使わないと衰えていくように、顔の筋肉も使わなければ動きにくくなってきます。マスクをしていると、意外と表情を動かしていない感覚がありませんか?

今回は「顔」をテーマに、アイデアをご紹介します。

顔ジャンケン

わらべ歌で「にらめっこ」がありますね。笑うと負けよ♪と言いながらも大笑い出来るのがとても楽しいものです。

わらべうた、手遊び歌の中にジャンケンが入ったものがあります。例えば「お寺の和尚さん」「焼き芋グーチーパー」などですが、このジャンケンの部分を顔で表現してみるのはいかがでしょう?

転んでも手が出ない!

保育者がマスクをつけなければならない状態でも、ダイナミックに動くとマスク越しにもジャンケンが伝わるかもしれません。顔をギュッと中心に寄せて「グー」目も口もひらいて「パー」顔をゆがませて「チョキ」。筆者の感覚ですが、顔の表情を自由に操る事が出来る方は、普段から生き生きとした表情に見えます。大人も子どもも楽しんでみてはいかがでしょうか?

大きな大きな深呼吸

子どもの頃からなじみのあるラジオ体操や準備体操で深呼吸をする機会は大いにあると思いますが、呼吸を味わいながら深呼吸をする機会というのは、あまりないのかもしれません。ぜひ、手を大きく開いて呼吸することを楽しんでみてください。

立ったまま靴下がはける?

その時は、下記のポイントを意識して行ってみましょう。

①色いろな態勢でやってみる

・三角すわりをしての深呼吸

・お母さん座りをしての深呼吸

・お父さんすわりをしての深呼吸

・立ってする深呼吸

何か違いがあるかしら? といった会話を交えると、自分の状態を見る「内観」の練習にもなります。

②鼻から息を吸い、手を広げて吸いきっているときはニコニコの笑顔をつくる

口角を上げるだけで、幸せホルモンが出るのだそうです。お子様も大人も一緒に楽しんでみてください。

おでこをマッサージ

立ったまま靴下がはける?

大人向けかもしれませんが(もちろん子どももできます)、マスクをしていて、顔の筋肉を使うことが出来ないと感じている方、顔の老化につながるかもしれません。顔は洗顔等でマッサージをされていることと思いますが、疲れた時や、気分が落ち込んだ時におでこに手を当てると気持ちが落ち着くこともあるかもしれません。その時には、

①おでこに手を当て、優しく圧をかける

②表面の皮膚だけ優しく動かす(摩擦はしない)

③おでこの左右、髪の生え際など移動して行う

こちらを試してみてください。筋膜をやさしく動かすこの動きは、筋肉の緊張にも良いですし、何より深呼吸と組み合わせるととても気持ち良いです。隙間時間やリラックスタイムにお試しください。


ライタープロフィール:鈴木晶子
  • 保育者養成校教員をしながら、Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ を立ち上げ、保育者のストレスオフについて研究をしている。日本保育学会の自主シンポジウムにて発表予定!

    ホームページ: https://yoga-labo.tokyo/

    イラスト:Rena Kaneda