「環境の変化」平穏に過ごすために

春の暖かさが嬉しい季節になりました。年度を跨ぐこの時期、環境が変化する方も少なくありません。それに対して期待や不安の声をよく耳にします。
2022年度の保育者1年生の多くは、保育者養成校でのキャンパスライフを「新型コロナウィルス感染予防対策」真っ只中で過ごしたので、保育・教育実習が出来なかったりオンライン授業が多かった方がいらっしゃいます。新人保育者の気持ち、受け入れる側の施設側の気持ちと調和を取ることは簡単ではないかもしれません。せめて、身体と心の疲れをためないように日常で意識できるヒントを紹介します。
身体の疲れをためない為に

保育に携わる方は、子どもの目線に合わせることを意識しているので、前かがみになることが多いです。腰痛の悩みをよく耳にしますが、このことが原因の1つと言えます。重い物やお子様を抱き上げる時には更に腰に負担がかかります。心当たりがある方、腰が「反り腰」になっていませんか? 簡単に言うと、お腹が前方お尻が後方へ出る形です。普段から「反り腰」気味になっている場合もありますので、ぜひチェックしてみてください。
壁に背中と踵を付けて立ち、腰のカーブ(壁と腰の隙間)に手を挟んでみましょう。手のひら一枚以上が余裕で入ってしまう方は「反り腰」である可能性が高いです。
「反り腰」は日常のちょっとした意識で変えていくことができます。普段から(重いものを持った時は特に)
・お腹に力を込めておへそを上のほうに引き上げる(腹筋を意識する)
・お尻の下部を内側へ入れる
と、これだけです。でもすぐに忘れてしまいますよね。そんな時に
・深呼吸をしたついでに意識する
・立ち上がった時に意識する
など、習慣化するルールを作るのがおすすめです。良い姿勢を維持することで身体の余計な強張りを防ぐことができますので、ぜひ行なってみてください。
心の疲れをためない為に

一日集中して仕事をし、ぐっすり眠ることができれば心も身体も疲労回復ができますが、思うように事が進まなかった……というエピソードでもあれば、真面目な方ほどその出来事に囚われてしまい心が疲れることがあります。人間ならではの永遠の悩みなのかもしれませんが、「過去は変えられない」ことと「まだ起こっていない未来への不安」は、今ここで考えてもどうすることもできません。心の疲れを感じたときは、お話しできる誰かに聞いてもらう時間が作れると良いですね。それができないときは紙に書きだすという事で思考の整理ができるかもしれません。 運動が気持ちの整理を助けてくれるという研究もあります。心の状態を自分で感じることと、それに対してできることを考えるという事ができたら、どうぞ一旦自分に「合格」をあげてください。気分転換をするのに良いヨガのポーズを1つ紹介します。寝る前に行う「伸びた猫のポーズ」深呼吸とともに心の疲れを吐き出しましょう。やり方は
・四つ這いになる(つま先は立てても寝かしてもOK! 気持ちのいいほうで)
・膝とお尻の位置はそのままで、手を前方へ移動させる
・胸・わきの下が床に近づくように、顎、額、気持ちの良いほうを床に付ける
このポーズは、身体の前面を伸ばします。胸が開くことで呼吸もしやすくなりますし、肩周りもすっきりします。ポーズ中は、気持ちの良い場所を探るように身体を調整しながら呼吸を楽しんでください。
和気あいあいの職場環境
筆者は、保育者養成校で教員をしておりますが、最近よく聞く話の1つとして、施設側に電話や訪問をすると、あまりに忙しそうで迷惑をかけている気持ちになるという事です。
新型コロナウイルスで業務過多になっている話も耳にしていますので事情も納得できます。それぞれの職場でのご苦労が想像でしかできませんが、こんな時こそ、先輩も後輩も関係なく語り合う時間を作るのはいかがでしょうか? これは、ある園長先生から、公私ともにお互いを知っていくことでチームワークを強めていくことに成果を出している例を伺いました。その時の約束は、「相手の意見を否定しないこと」。
このような取り組みの中から、職場環境の提案・保育のアイデアが出てくることもあるそうで、一見無駄に見えるかもしれない「おしゃべり」の時間を敢えて作るというのは、意味があることかもしれません。ただし、就業時間外に行うことに関して負担になる方もいらっしゃいますので、職場ごとに工夫が必要ですね。
私が尊敬する汐見俊幸先生(東京大学名誉教授、前白梅学園大学・同短期大学学長)は、研修の中で「保育を和気あいあいと語り合える同僚性」の重要さを伝えてくださっています。
語り合いを楽しんでいる大人と一緒に生活を楽しむことができたなら、今を生きる子ども達も大人になることに期待を持てるのでは……と思います。
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保育者養成校教員 Yoga.ed トレーナー
Yoga Laboratory ~ 先生達のセルフケア研究会 ~ 代表
ホームページ: yoga-labo.tokyo/