子どもが育つにつれて大変なことが変わっていくだけで、子育ては基本的にずっと大変なのかな(笑)──藤本美貴さん
色いろなことを一生懸命やれるように、成功体験を積ませてあげたい
堀川:なぜアイドル目指そうと思ったのか、きっかけなどありますか?
藤本:おばあちゃんが演歌を習っていたんです。その姿を見たり一緒に歌ったりしていたので、物心ついた時には演歌歌手になろうと思っていました。
5年生ぐらいの時に安室ちゃんが出てきて、安室ちゃんみたいになりたい! と思ったのが大きなきっかけですね。
堀川:藤本さん自身は子どもの頃、どのように育てられたのですか?
藤本:これといった教育方針があった記憶はないですね。母も働いていたので、きょうだい4人で過ごすといった感じで、けっこう野放しでしたね。
田舎だし、今みたいに「教育!」みたいな世の中でもなかったので、のびのび自由に育ちました。
堀川:3人お子さんがいらっしゃいますが、同じようにのびのび育てている感じでしょうか?
家族で決めたルールや気を付けていることはありますか?
藤本:特にルールは決めてはいないんですけど、やることをやらないと楽しいことってなかなかできないよね、という共通認識はあります。
基本のびのびなんですけど、欲しいものや欲しい時間は自分で勝ち取る! というのと、諦めない、色んなことを一生懸命やるというのは結構厳しく言っていますね。
堀川:それを伝えるために具体的にどうしているのですか?
藤本:先に成功体験を積ませてあげたいと思ってるんです。でも、頑張れば乗り越えられることでも、今できないとか、難しいと思っていることに対していきなり全部できるようにするのは難しいものもあるじゃないですか。
たとえば逆上がりだったら、まったくやったことがないところから「逆上がり1日でできるようになるまで諦めない」というのはちょっと無理だと思うんです。
それなら、逆上がりができるようになるまでの段階がいくつかあると思うので、「今日はここまでできるようにしよう」とか、乗り越えられるゴールを決めてあげることが多いですね。
堀川:なるほど、スモールステップを用意してあげるんですね。
子育ての話が出ましたが、芸能界で働きながら子育てをする上で、大変なことや両立する秘訣はありますか?
藤本:芸能界で大変だということはあまり感じていませんが、家事育児と仕事の両立というのは、働いているお母さん達と一緒だと思います。
でも、芸能界は定時ではないので、ある程度時間に融通が利いて、この日は仕事を入れないとか、この時間までしか働かないとかもできるので、そこは良かったかなとは思いますね。
堀川:旦那様も芸能人ですが、育児などは協力してくださるんですか?
藤本:はい。お互いに時間もバラバラなので、毎日スケジュールを合わせていって、保育園や習い事の送り迎えをしています。
子育ては、基本的に全部大変ですね(笑)。子どもが育つにつれて、その大変な内容が変わっていくというか。最初は寝られないし、体力が大変! みたいな感じですけど、小学生になると、体力は楽だけど精神的に大変になってくるみたいな感じ。
大変なことが変わっていくだけで、ずっと大変なのかなと思います。
芸能界だけでは見られない色いろなものを見てみたい
堀川:YouTubeで「ハロー!ミキティ」チャンネルを開設されましたが、開設のきっかけを教えてください。
藤本:自分から色んなことを発信できたり、色んな経験ができるっていうのは、芸能界にいてもなかなかなかったりするんです。そういった意味で、色んな人に会ったり、色んな話を聞いたり、世の中を色いろ見てみたいなというのがきっかけで始まったチャンネルですね。
堀川:相談が人気ですが、今後やってみたい企画はありますか?
藤本:あんまり遠くのことは考えてないんですけど(笑)。
今は、人生相談みたいなのを皆さんが見てくださっているので、そういうので色んな人とコミュニケーションを取れたらいいなと思っていますね。
園の先生は毎日泣いていた息子を心配する私を安心させてくれた
堀川:お子さんは保育園と幼稚園、どちらに通われていましたか?
藤本:長男は保育園でした。長男は3月27日生まれなので、学年でも一番小さいほうなんです。慣らし保育でもすごいずっと泣いているし、オムツもまだ取れていませんでした。
それで、トイレは練習しているんですけどまだ完璧じゃなくて、と先生に言ったら、大丈夫ですよって言ってくださって。
本当に毎日泣いていたのですごく心配だったんですけど、絶対楽しくなるのでお母さんは毎日連れてきてくれればそれで大丈夫ですと言って安心させてくれました。
1人目の子だったので不安なことばかりだったし、すごい素敵な先生に出会えて良かったなと思いましたね。
下の子達は幼稚園です。運動会に組体操をやったりとか、けっこう厳しい幼稚園でした。
でも、子どもが頑張って練習している姿も知っているし、本番の達成感とかも、親は見て感動できましたし、親も一緒に参加する競技もあって良かったと思います。
堀川:最後に、保育士さんに向けて応援メッセージをお願いします。
藤本:保育士の先生には、働くお母さんにとってはもう感謝しかないんじゃないかって思いますよね。
自分の子どもでも、イライラしたり本当にうまくいかないことがいっぱいある中、職業とはいえ人の子どもの世話をしてくれることに感謝ばかりです。小さい時から預けたら、トイレトレーニングもしてくれたりとか、親代わりになって一緒に向き合ってくれているので、ありがたいと思います。
大変なこともたくさんあると思うけれど、応援しています。頑張ってください!
(MiRAKUU vol.42掲載)
- 藤本美貴(ふじもと みき)
1985年2月26日生まれ、北海道出身。
2002年1stシングル「会えない長い日曜日」でソロデビュー。
2012年に第一子となる長男、2015年に長女、2020年に次女を出産し、現在3児のママタレントとしても活躍。第9回ベストマザー賞2016「 芸能部門」受賞、パートナーオブザイヤー2018受賞。
自身のことについて赤裸々に語るYouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」は登録者43万人を超える。