2013.04.15
保育園訪問【雑誌掲載版】

コビープリスクール かみめぐろ──ホンモノに触れて感性を磨く

ホンモノに触れて感性を磨く──コビープリスクール かみめぐろ

子ども達への配慮で、工夫していることはありますか?

園長:染谷 祐子さん
園長:染谷 祐子さん

お昼寝スペースは安眠できるように様ざまな工夫をしています。
子ども達は狭い場所が好きなので広いと落ち着かず、なかなか眠れないこともあります。だから蚊帳を設置して、わざと狭いスペースを作っています。そして、明かりにも気を遣っています。
朝の明かり、お昼寝の明かり、夕方の明かりと、時間ごとに変えています。
朝の明かりは外の光が十分にあるので、最低限に。お昼寝の明かりは、お母さんの子宮の中のようなイメージで薄暗く。夕方は、外が暗くなり寂しさが出てくるので、明るめにして、寂しくないようにしています。

キッチンがガラス張りになっていますが、なぜですか?

子ども達に、食に興味を持ってほしいという思いから、全面をガラス張りです。段差をつけて、子ども達がコックの手元まで見えるようにしています。
栄養バランスはもちろんですが「ホンモノ」のおいしい食事を食べる、というところから食に興味を持って欲しいので、料理長は一流ホテルの総料理長だった方にお願いしています。
食器も、陶器やガラスのものにして、より「ホンモノ」を重視しています。白い食器だと見栄えが良くて、子ども達の食欲もアップしますね。子ども達は陶器やガラスが落としたら割れることも学び、大切に扱うようになります。子どもだからこそ、おいしいものを食べてホンモノに触れて、感性を磨いて欲しいと思います。

食に関するこだわりはありますか?

旬の果物を狩る行事もあります。

旬の食材を献立にいれることですね。子ども達は味覚が発達する時期なので、やはりその時期にいちばんおいしいものを食べて欲しいです。
園では「こだわり食材」を使った料理を食べる日が、月に1度あります。鹿児島産のかぼちゃ、山形産のさくらんぼ、山梨産のぶどうなど、産地と旬にこだわった食事やおやつを提供し、保護者の方にも試食していただいています。

エントランスに入ってすぐに大きな画面がありますね。

毎日、子ども達の楽しむ姿をお迎え時に見られて会話も弾む。

毎日、子ども達の様子を写真に取って、画面にスライドショー形式で流しています。保護者の方がお迎えに来た時に見られるように、情報提供しています。
写真の購入もできるように、専用のパスワードでセキュリティ面にも配慮し、ウェブ公開しています。

緑がたくさんありますね。

園庭がないので、そのぶん室内に多く緑を取り入れています。
室内の緑はほとんどが本物の植物で、下で水が循環しています。
室内に植物がたくさんあることで空気がきれいになり、子ども達も落ち着いた気分になれますね。子ども達にとっていい環境づくりを大切にしています。

保育士の質の向上のために行っていることはありますか?

みんないい顔に撮れている写真。これも研修のおかげです!

面白いものでは、新人の着任研修の一項目にメイクアップ研修を取り入れています。
人は、パッと見たときの印象が大きいと思います。外見は自分で変えられる部分でもあるので、保護者に安心感を与えられるように、キャビンアテンダントをお招きして、柔らかいナチュラルな安心感が出るメイクや、髪の結い方などを教えていただいています。

また保育技術の向上のために、系列保育園全体で委員会制度を取り入れています。全部で8つの委員会と、イベントごとの委員会があり、様ざまな分野に興味を持つ保育士たちはどんどん力を伸ばしていきます。
例えば、保育園だよりの発行する委員会では、目的やコンセプト、構成などを保育士達が話し合い活動し、伝える力を養います。園の装飾委員会では、表裏どちらからでも同じように見える装飾をするなど、細かい技術を身に付けます。写真の撮り方を学 んでいく写真委員会もありますよ。

系列の保育園が多いので、ほかの保育園の先生と切磋琢磨して成長でき、同期とのヨコのつながりも強くなります。そんな保育士の活動が保育の質の向上につながります。

実際に働いてみていかがですか?

保育士:竹内 幸さん
保育士:竹内 幸さん

新園として開園した時に配属された当初は、子ども達や保護者の方との信頼関係の構築や行事まで、すべてを一からをつくりあげていくのが大変でした。子ども達のために自分達で考えて、問題を解決して、より良くしていかなければいけない環境だったので。

行事は、子ども達が普段できない経験をする場なので、子ども達に楽しんでもらえるように私達が努力しなければ、という思いもあり大変でしたが、その分、カタチになった時の達成感が大きかったです。

楽しかったことは?

たくさんありますね。
開園一年目は、毎日、子ども達が来てくれることが嬉しかったですね。
行事で自分が考えた振り付けや作った衣装を身につけて、子ども達が披露してくれるのを見たことも、とても嬉しかったです。保護者の方に感謝していただけるのも、また頑張ろうと思えます。

働いてみてわかった裏話はありますか?

保育士も浴衣で楽しむ夏祭り!

行事がとにかく楽しいですね。子ども達だけでなくて、先生も楽しみます。
運動会で先生だけのダンスパフォーマンスを秘密で練習して、子ども達や保護者の方に楽しんでもらったり、ハロウィンでは子ども達も、先生も保護者も、みんな仮装してパーティをしました。クリスマスコンサートや、門松づくりなど、自分が経験し たことない行事が盛りだくさんで、子ども達を楽しませながら、自分達も全力で楽しみ「感動」体験を共有できるところがいいですね。
保育者として、また人間的にも大きく成長できる環境に恵まれていると思います。

コビープリスクール かみめぐろ

コビープリスクール かみめぐろ

住所

〒153-0051
東京都目黒区上目黒5-5-8

最寄駅

東急東横線 中目黒駅または祐天寺駅より徒歩14分

開園時間

月~土 7:15~21:00

連絡先

TEL:03-6452-3781 FAX:03-5721-6258

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