「ぎゅぎゅっとダンス」主宰 三原勇気さん
ぎゅぎゅっとダンスとはどんなダンスですか?
ありのままの自分をぎゅぎゅっと抱きしめることを一番のテーマにしたダンスです。親子や二人組で、心と体の触れ合いを交えたり、自分の気持ちをそのまま自由に表現したりして楽しむプログラムになっています。
ダンスを始めたきっかけを教えてください。
小さい頃から踊るのが大好きでしたね。保育士になるために大学へ進学して身体表現ゼミに入り、保育園や地域イベントでダンスのワークショップをして、身体表現の楽しさを伝える活動をしていました。その中で、老若男女みんなが笑顔で繋がって楽しい空間になっていくところに改めてダンスの魅力を感じ、ダンスで何かしたいなあと思うようになりました。
活動していて嬉しかったことや大変だったことは何ですか?
主催イベントに来てくれたあるご家族のお話です。初参加の時にはお母さんが赤ちゃんを抱っこしていたので、3歳のAちゃんだけが踊っていました。ところが次のイベントでは、お母さんとAちゃんの二人だけ。Aちゃんはいつもお姉ちゃんとして頑張っているけれど、今日はお母さんを独り占めできて、好きなダンスも踊れて、すごく生き生きしている。それを見てお母さんも嬉しい、二人とも嬉しいとおっしゃっていて、自分もすごく幸せな気持ちになりました。
大変だったのは、プレゼン大会に出場した時です。なぜ自分がこの活動をするのか、どういうことを伝えたいのか、それによってどういう社会にしたいのかなどをプレゼンする大会に出場したのですが、普段から思っていることなので簡単に言えると思っていたんです。ところが、実際に言語化しようとするとなかなか軸が見えてこなくて、過去を振り返って、自分と向き合うという棚卸しをすることになり、大変でしたね。
軸は見つかりましたか?
はい。一番の根幹は、自分のことをまるごと愛して抱きしめてあげられる人を増やしていきたいというところです。良いところだけじゃなくて、悪いところも全部認めて自分なんだと自分自身で受け入れてあげる大切さを伝えていきたいんです。
過去、自分はそれができませんでした。「こうでなくてはならない」「良い人でないといけない」という考えに囚われていて、相手に合わせて自分のネガティブな気持ちや本音をおざなりにすることも。すると、周りはたくさん愛をくれるのに、自分の”良い人”の部分しか愛せなくなって、とても苦しかったんです。そんな生きづらさを感じている人はたくさんいて、それぞれ悩みながらも生きていると思うから、そのままのあなたが最高に素晴らしい存在なんですよ、ということを伝えていきたいと思って活動しています。
今後の目標を教えてください。
宇宙を平和にしていくことです。子どもって全世代と繋がっていると思うんです。大きくなって、親になり、さらに年を重ねておじいちゃんおばあちゃんになりますね。今は、子ども達やそのお父さんお母さんを入り口にして関わっているのですが、ゆくゆくは全体、全人類を対象にして発信していきたいし、活動の幅を広げていきたいと思っています。
(MiRAKUU vol.27掲載)