カバディ選手・保育士 緑川千春さん
保育士になろうと思ったきっかけを教えてください。
歳の離れた弟がいて、よく親と一緒にお世話をしていました。弟が幼稚園に入った時に先生を目の前にして、私もそういう仕事に就けたらいなと思ったのがきっかけです。
カバディはいつごろからされているのですか?
カバディは高校3年生から始めました。それまではずっとバドミントンをしていました。たまたま高校1年の時の担任がカバディをやっていて、私が3年生の時に友人がカバディサークルを立ち上げたんですね。そこで試合をしようとしたところ人数が足りなかったようで、私に声がかかったんです。実際にやってみると、バドミントンと動きが似ている部分があって、すぐにハマってしまいました。
カバディとはどんなスポーツなのですか?
7対7のチームで戦う、鬼ごっこと格闘技とドッジボールが合わさったようなインド発祥のスポーツです。攻撃側の1人が相手陣地へ入っていき、30秒以内にタッチして自陣に戻ってくると点が入ります。攻撃者が「カバディ」と言い続けている間だけ攻撃できるというのは聞いたことがある人もいるかと思います。タッチされた守備の人はアウトになり、コートから出ます。逆に、守備側が攻撃者を捕まえると、攻撃者がアウトになります。戦略性が重要で、駆け引きが楽しく、意外にハードはスポーツです。
カバディの実績を教えてください。
日本代表の時は、親善試合で3位を取りました。他、自分で作ったチームで全日本優勝。今所属しているLapis Lazuli Lというチームでは、東日本で準優勝をしています。全日本や東日本などの大きな国内大会での優勝を目指しています。
保育士とカバディの両立で苦労したことはありますか?
日本代表選手だった時は、保育士はパートでしたがそれでも体力的にけっこう厳しくて、練習に行きたくないと思う時もありました。
今は正社員として働いていますが、代表は引退して社会人チームとしてやっているので、時間に余裕もでき、うまく両立できていると思います。仕事でストレスが溜まったとしても、カバディをやることによって発散できているので、そんなに苦になっていることはありません。
読者の方に応援メッセージをお願いします。
保育士は、子ども達の笑顔や行事を通じての成長などを実感できてとてもやりがいを感じられる職業だと思っています。正直なところ、感情で揺らぐこともありますが、人との関わりの中で学ぶことがたくさんあって、他の職業にはない温かみや結びつきを感じることができます。
大変な部分ばかり注目されていますが、一度やってみたら、その人にしかわからない素敵なものを感じられる職業だと思うので、あきらめずにぜひ保育士になってほしいなと思います。
(MiRAKUU vol.46掲載)