2023.01.16
\ノガミキ流/保育士働き方改革委員会

第4回 続・採用力強化術! 冬の陣を制する神対応とは?!

\ノガミキ流/保育士働き方改革委員会──第4回 続・採用力強化術! 冬の陣を制する神対応とは?!

採用応募が後を絶たない、職員が辞めない保育園があります。経営の秘密と保育の展望を紐解くコラム。

園見学は採用の集大成!

前回に引き続き、採用のステップについてお伝えしたいと思います。

前回の記事では、発信とエントリーについてお話しました。皆さん、きっと実行してくださり母集団形成ができていることでしょう。
では、次は実際にエントリーをした方に対して、見学でどのように対応すればよいか? についてお話させていただきたいと思います。

ステップ3:園見学対応

発信された内容を見て、「この園に興味がある」という高まった気持ちを更に上げることができるかどうかは、園見学での対応にかかっています。まず、一番大事なことは、見学対応のスタッフだけでなく、園にいる全ての職員がきちんと挨拶ができるかどうかです。

見学に来られる方々が最も関心があるのは、園内の先生達の雰囲気です。先生達が笑顔で楽しそうに仕事をしているか? 目が合った時に笑顔で挨拶してくれるか? そのポイントをとても良く見ています。
先生達の挨拶がなかった、ということがあったとしたら、それだけの理由で面接希望はしてこないと思った方が良いと思います。

転職を考えている方は特に人間関係で悩んでいる方が多いです。新しく入る園では気持ちよく働きたいと思うもの。ここは必ず押さえてください。

その他には園見学の際に、園の理念等をしっかり説明する時間を設け、改めて発信している内容と違いがないことを印象付け、その場で面接日時を取り付けると良いでしょう。

ステップ4:面接対応

picoナーサリ

発信から園見学対応をしっかり行なっていれば、面接希望者が面接を受ける時には既に「ここに入りたい!」という想いがかなり強いため、面接はとてもやりやすいと思います。

その中でも、面接者が次の園ではこんなことをしたい! という未来の想いに対して、うちではこんな形で実現できると具体的にお話することをお勧めします。
今までの過去を掘り下げるよりも、これからどうしたいか? 一緒にどんなことができるか? という面接者の未来の姿を共に見ていくことができると、一緒に働きたいという想いが高まっていきます。
そして、その場でクロージングする(=約束の締結)、という流れが良いと思います。

就職や転職というのは、とてもエネルギーのいることです。そのエネルギーが沸き上がるのは想いが一致した時です。その瞬間を逃さずに捕らえることがクロージングの重要なポイントとなります。

より良い園を創り上げるには、同じ志や想いを持った方々と共にあることが必要です。理事長先生、園長先生達の想いに共感し、歩んでくださる職員を採用できることを祈ります!

より詳しくお知りになりたい方は私の講演しているセミナー等にもぜひご参加ください。お待ちしております!
ではまた!

(MiRAKUU vol.41掲載)

野上 美希
  • 野上 美希(のがみ みき)

    社会福祉法人風の森 統括
    学校法人野上学園 主事
    株式会社野上アカデミー 代表取締役
    一般社団法人キッズコンサルタント協会 代表理事

    大手シンクタンクにて、コンサルティング、採用、営業を経験した後、人材紹介会社にて事業部の立ち上げに従事。営業部長として複数の部下をマネジメントする傍ら、女性のための人材紹介サービスの代表も務める。自身の妊娠を機に久我山幼稚園の運営に携わる。
    成長著しい時期である0歳~9歳(シングルエイジ期)においての一貫した教育を提唱し、子育てひろばや学童保育、6つの認可保育園を開設。
    また、キャリアカウンセラー資格を活かし、保育士のための仕事紹介サービス『保育ウィルキャリア』も主宰し、自園以外の保育士のキャリアに対しても寄り添う。幼稚園の採用のみならず、認可保育園を毎年1園ずつ増やす中で、独自の採用手法により、国基準の2倍の保育士確保を実現。現在、業界に先駆けて保育者の働き方改革を実践している。