2024.01.20
保育に役立つ知識

はじめてみよう! ちょっぴりバイリンガルな日々――節分

最近では、帰国子女のお子さんが幼稚園に入ってこられることや、外国籍のお子さんが入園してくることも多くなってきましたね。そんな時ちょっぴり英語で声をかけられたらいいなぁなんていう場面もあると思います。
毎月ちょっとしたワンフレーズを、少しずつご紹介していきます。

「こういう場面で、どんな風に声をかけたらいいの?」というご質問もお待ちしております!

また、香港のインターナショナル幼稚園での勤務と、一時的にイギリスの幼稚園に子どもを通わせた経験から気づいた日本の幼児教育のすばらしさもお伝えしていきます。

節分

豆まき

「おには~そと~」「ふくは~うち~」

節分は「みんなが健康ですごせるように」と願いを込めて、福を呼び込み、悪いものを追い出すために豆まきをしたり恵方巻を食べたりする日。
一説では、大阪の海苔問屋さんが始めたとうわさされている「恵方巻」ですし、「豆をまくだけで本当に福が来るの?」と思うこともあるかもしれませんが、「ひきよせ」といわれるような不思議な力やご縁があるように、心から願いを込めて豆をまき、恵方巻を食べると良いそうです。

節分という言葉には「季節を分ける」という意味があり、季節の変わり目は年に4回あるのですが、昔の日本では春は一年の始まりとされ、特に大切にされてきました。そのため、冬が終わり春が始まる前の日を節分と呼ぶようになったのだそうです。
正確には、旧暦の節分は毎年変わるので、中国の旧正月が節分にあたるのですが、日本では毎年同じ日が設定されています。

《どうして豆をまいて年の数だけ食べるの?》

福豆

節分は、中国の古い鬼追いの行事「ついな」がもとになったといわれています。米と同じエネルギー源で霊力を持つとされる豆をまくことで、病や災いをおはらいして、更にその豆を食べることで力を得ていたといわれています。
穀物には生命力と魔除けの力が備わっているという信仰があり、特に豆は、五穀のひとつで穀霊が宿るとされていて、米に次いで神事に用いられてきました。米よりも粒が大きく、穀霊で悪霊を祓うのに最適であることや、語呂合わせの「魔目、魔滅(まめ)」に通じ、鬼の眼(魔目)にぶつけて魔を滅する(魔滅)ことから、主に「大豆」が使われるようになったそうです。
日本の食べ物には、邪気を払うパワーがある!? と思うと、この機会に日本食を見直してみるのもいいかもしれないですね。もともと元気の「気」という字は、中に「米」という字を書いて「氣」と書いていた歴史があります。米や豆は日本人にとって大切な食べ物だったことがわかります。

豆まきには、炒った大豆すなわち「炒り豆」を使います。「炒る」が「射る」にも通じているそうです。つまり、「魔目」を「射る」ことで「魔滅」となるわけです。
それと、豆まきの後、拾い忘れた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いので、炒ることで鬼を封じ込め、まいた豆を最後は人が食べてしまうことで、鬼を退治したことになるんだそうです。
炒った大豆を「福豆」といいます。福豆は神様の力が宿るように、豆まきをするまで神棚にお供えしておきます。

《オニってなあに?》

オニ

鬼は邪気や厄の象徴とされ、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を越えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられていました。「おに」という言葉は「陰(おん)」に由来し、「陰」とは目に見えない気、主として邪気をさし、それが「おに」なのです。
また、隠れているこわいものとして「隠人(おんにん)」が変化したという説もあります。

鬼が住むのは鬼門である丑寅の方角なので、鬼は牛(丑)の角と虎(寅)の牙を持ち、虎皮の服を着ているのだそうです。

鬼門である丑寅は、時刻にあてはめると深夜2時~4時ぐらいで、方角でいうと北東となるため、真夜中に北東からやってくるのだそうです。豆まきは朝にするよりも夜にする方がいいみたいですね。

《オニってなあに?》

柊鰯

鬼は、鰯(いわし)の生臭い臭いと、柊(ひいらぎ)の痛いトゲが大の苦手なのです。そこで、鰯の頭を焼いて臭いを強くしたものを柊の枝に刺し、それを玄関先にとりつけて、鬼が入ってこないようにする風習があります。これを「焼嗅(やいかがし)」「鰯柊」「柊鰯」「柊刺し」などと呼びます。昔から臭いの強いもの、トゲのあるものは魔除けや厄除け効果があるとされています。

こんなお話をしつつ、ワークシートで遊んでみるのはいかがでしょうか?
英語話者のお子さんも、日本語話者のお子さんも使っていただけるようなワークシートをゼロナナプリントさんに作っていただきました。

ワークシートは「ゼロナナプリント」さんから、英語で幼児教育に携わる方のために作製していただきました。ライン公式アカウントからしか手に入らない限定版です!
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他にも知りたいフレーズや、「こんなのがあったらいいな」を、お聞かせください。

※イラストは「いらすとや」より引用させていただきました。

※ワークシートは「ゼロナナプリント」さんに、英語で幼児教育に携わる方のために作製していただきました。
ゼロナナプリント  https://zeronana-print.com/


ライタープロフィール:高藤桂子・吉田麻有子