2017.01.15
保育園訪問【雑誌掲載版】

南流山保育園ひびき──「自分らしく輝いている子ども」「自分で考え、行動できる子ども」をみんなで話し合いながら一つひとつ作り上げる

「自分らしく輝いている子ども」「自分で考え、行動できる子ども」をみんなで話し合いながら一つひとつ作り上げる──南流山保育園ひびき

南流山保育園ひびきについて教えてください。

園長:佐藤 聖子さん

当園は開園して今年で2年目になります。まだ新しい保育園なので、目指す子ども像・保育方針を基に、みんなで話し合いながら一つひとつ作り上げているところです。目指す子ども像のなかでも「自分らしく輝いている子ども」「自分で考え、行動できる子ども」を大事にしています。

この地域ならではの良さは何ですか?

つくばエクスプレスが通っていて都内にも10分足らずで出られる便利な場所なのですが、とても緑が多いです。江戸川の土手が近く、気候の良い時期は毎日のようにお散歩に行っています。子ども達は帰るのも忘れるくらい河川敷が好きですね。
公園も多く、グラウンドがある大きな公園や子どもの喜ぶ遊具がある公園など、その日の遊ぶ内容や気温、体力によって行く公園を選ぶことができます。
園の前の公園は市に園庭代わりに使用する許可をいただいていて、夏祭りの開会式や盆踊りに使ったりもしています。

力をいれているカリキュラムは何ですか?

お寿司屋さんでのアルバイト経験を活かした食育授業は子ども達も興味津々♪

食育に力をいれていて、調理師が発案して月に数回行なっています。先日は調理師が魚屋の格好をして魚の解体ショーをしました。マグロでできたら面白かったのですが、高いのでアジの三枚おろしです(笑)。昔お寿司屋さんでアルバイトをしていた職員も一緒にやって、調理師だけでなく先生もできるんだよ、というところを見せたりもしました。
このような見るだけの食育は0歳から参加していて、年齢が上がるとお米を研いでおにぎりを作ったり、自分たちで野菜を育てたりしています。5歳が掘ってきたお芋を1歳が洗って4歳がスイートポテトにして食べるなど、年齢に合わせた活動を行なっています。

他には、絵本にこだわっています。今年私が園長になったのですが、今まであった絵本のラインナップに少し疑問を感じて、もう一度勉強し直して蔵書を改めました。今300冊ちょっとあります。
小さい時に読んでもらった絵本というのはずっと覚えていると思います。普段は忘れていてもある時ふと思い出す……だからこそ、絵本の質にはこだわっています。
職員には、なぜそんなにこだわって買い直したのか、良い絵本とはどういう本なのかという話もたくさんしました。絵本の研修にも参加したり、全員で絵本の勉強をしています。
今、職員も絵本離れしていると感じます。今時の絵本に偏りがちで、ストーリーが長い本を読んでいないようなのです。保育士にもっと絵本を読んでほしい。まずは読み聞かせではなく自分がきちんと読む。そうすることで、絵や字の大きさだけでなく、何がどう良いのかがわかるのではないでしょうか。
そして、たとえば友達同士でけんかしたからこの絵本、クリスマスが近いからこの絵本など、その時どきの子どもの様子やその日の活動に合った本をさっと選べる、そういう「絵本の引き出し」を自分の中に作れるといいと思っています。

今後やっていきたいことはありますか?

大きなタワー! 細かく丁寧に作りこまれています。

今は特色を作っていくために何ができるかを考えているところです。講師を呼んでも良いのですが、いろいろな特技を持っている職員がたくさんいるんですね。たとえば私はお花の資格を持っていますし、アジを三枚におろせる職員もいます。書道の有段者なら習字、ピアノが上手なら音楽指導など、まずは自分達ができることを子ども達に伝えていけたらいいな、と思っています。

来年やろうと決めていることは2つあります。ひとつは園庭として使わせてもらっている公園の清掃です。公園にゴミを捨てていく心無い人もいて、今までは職員が清掃していましたが、来年からは子ども達と一緒にやろうと思っています。
また、この公園には使われていない花壇があるので、手入れをさせてもらえないかと市に要望を出しています。許可が出たら年長さんと一緒にお花を植えようと楽しみにしています。
もうひとつは、お散歩マップを作ることです。公園が多いので、園からどのくらいの距離にどの公園があるのか、どういう特色があるのかなどの地図を作って、お散歩カリキュラムや目標などを作りたいと思っています。

この保育園で育った子ども達に将来どうなってほしいですか?

造形あそび

つらいことや嫌なことがあっても、立ち直る強さを持って元気でいてほしいです。もちろん落ち込んだりへこんだりはするでしょうが、安易に周りを攻撃したり諦めたりしないで、乗り越えていく力を身につけてほしい。
こういった強さは、保育園にいる幼児期に育つと思うんですね。親から離れて初めての集団で、壁にぶつかって乗り越えたり立ち直ったりした経験はとても大きくて、この先成長した時きっと活かされると思います。
だから、私達保育士はそういった経験、壁にぶつかって乗り越えたり解決したりするのをきちんと手伝ってあげることも大切な仕事だと思います。

南流山保育園ひびきといったら?

「仲良し」。職員も保護者も仲が良いと思います。だからといってなあなあというわけではなく、ダメなときはきちんと注意もしますし、話し合い等必要に応じてやっています。
職員はいつもニコニコ笑顔です。そういう姿を見るのは子どもも嬉しいだろうし、子どもが嬉しければ保護者の方も嬉しいだろうと思います。
職員がいつも笑っていれば、子ども達はそういうところもちゃんと見ていて同じように真似をします。職員の仲が良いこの園は、子ども達にとって良い影響を与えることができる環境だと思います。

南流山保育園ひびき

南流山保育園ひびき

住所

〒270-0163
千葉県流山市南流山6-13-4

公共交通機関

JR武蔵野線・つくばエクスプレス 南流山駅より徒歩9分

開園時間

月~土 7:00~20:00(早延長保育7:00~8:00、18:00~20:00)

連絡先

TEL:04-7199-7815 FAX:04-7199-7811
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