2023.10.15
教えて!川邉先生

第29回 読者からの質問にお答えします! 子どもの睡眠不足について詳しく知りたいです。〈その1〉

教えて! 川邉先生~子どものお悩み解決します──第29回 読者からの質問にお答えします! 子どもの睡眠不足について詳しく知りたいです。〈その1〉

子ども達の睡眠の障害、そして大人の睡眠の障害などは脳の異変が現れたものなのです。つまり睡眠は呼吸で変わるということです。今の日本では、口呼吸の子ども、食べられない子ども、笑えない子ども、難しい顔をした子ども、夢が無い子ども、冒険をしない子どもがたくさんいます。塾と学校での昼夜逆転、ゲームが主な遊びになっていて、運動脳、全身脳と言われる日常生活習慣で運動の時間が少ないと精神障害としての夜の睡眠が取れない状態になってしまいます。
過呼吸、過換気症候群まではいかなくとも、何らかの呼吸の不全が確実にあります。全ては親子関係でのインナーチャイルドの問題や、健康の問題では座る時間が1日2時間以上無いか、体育座りなど呼吸の障害を起こす姿勢の原因が無いかどうか、姿勢、脊柱、そして日常生活習慣のすべての中で、口腔内細菌の問題で消化吸収、排泄までの異常を招いていないかが問題です。

現代生活が便利になり、そして達成感を感じない毎日になり、子ども達は子どもの生活を妨げられ、昼夜逆転し、昼寝をさせるまでの体力を使っていないのに、義務的に昼寝をさせられています。
大人はトライアンドエラーではなく、トライを行わず、行動をせずに仕事をしているから、味の濃い調理し過ぎた食、酒、うだつが上がらない会話、そして歩行すらしない運動不足の生活でフラストレーションの開放をします。有酸素運動、無酸素運動の必要性すら考えず1日9時間座る、座りすぎ病としての現代生活習慣病。その上で、370兆の細胞よりも多い微生物が4000兆以上存在し、この微生物が細胞を支配して、現代生活を行なっているとも言われています。
現在、好き嫌いなどの食の問題はフゾバクテリウムと言われる細菌が脳に司令を出していることまでは研究でわかってきていて、他にも多くの感情、行動に微生物は関わっていることが医学的にもわかってきています。
他にも、親からの遺伝情報ではなく、環境遺伝子と言われる環境の変化によって、顔の表情、体の動き、姿勢まで変化していることがわかってきています。特に歯並びの矯正の分野においては、中顔面の発達の問題での歯並びの問題が大きいことまでわかってきています。

フランス政府は、この問題に対して2つの対策を行いました。まず母親に対し、産後の尿漏れ、産後鬱の原因になっている骨盤底筋の下垂対策として、立って風船をふくらませてお尻とお腹を上げるという、インナーマッスルのトレーニングを行いました。そして子どもには10歳まではゲームをさせないようにしました。これで産後の尿漏れ、産後鬱の問題が解決し、同様に子ども達の呼吸の問題も随分解決されました。
その結果、戦後最高のベビーブームを迎えます。子ども達に対しては教育・医療に対して大きな保護があるというよりも、教育で姿勢・人間性の教育を行い、虫歯にもならない生活習慣にするため、水の問題から解決しました。
そのために自然保護を行なったにも関わらずボルビックの水源は枯渇危機にさらされていますが、北欧、そしてロシアを除くヨーロッパの多くは、早期に口腔内の管理、予防を行うことで、日本人よりも体たらくな生活を行なっていると言われた60年前に比べて、社会生活が大きく改善されたことは確かです。

日本の睡眠障害は、受動的な健康管理に対して、個人・家族を中心に、社会という多数の人々との接触、そして高め合う教育で、受験すら無い、画一的な教育も無い、自身と家族がある程度判断できる健康状態が原因です。塾なども無い国が多いですが、日本は塾だらけにも関わらず学力、体力ともに最も低いと言われ、仕事の生産性も時間対価にすると最も低いです。
この日本で睡眠障害をなくすには、呼吸、食べ方、食、行動、姿勢、医療と教育に対しての考え方、仕事に対しての考え方、家庭環境、親子の関係、職場学校などの人間関係、そして環境の問題としての親子の関係、住宅事情、お金の使い方、概念、ものに対しての考え方、歩き方など全てを考えなければならなくなったのです。
歯並びが悪いということは確実に何らかの睡眠の障害を持っています。枕や寝具以前の問題です。複合的に睡眠の問題を考え、子ども達、大人達の日常、息食動想環という5つの環境から、表情、姿勢、そして口腔内からの診断を行い、脳の問題を察知する能力と、日本人は「氣」という様ざまな腔を感じる能力があるのですから、1つずつの動作が日本人のどんな動作なのかを知ることで、この睡眠という一つの問題を解決できることになります。

(MiRAKUU vol.44掲載)

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川邉 研次(かわべ けんじ) 経歴
  • 川邉 研次
  • 新橋 未来歯科 院長

    姿勢咬合セミナー主幹(27年以上続く姿勢と噛み合わせの歯科医師向けのセミナー)
    Ken'sホワイトニングセミナー主幹

    1984年静岡県菊川市にかわべ歯科を開業。2011年新橋に未来歯科開業。
    従来の疾患中心型治療ではなく、「細菌単位でのお口の中のリスクを知り、その結果に基づき改善していく」「食事内容の分析・アドバイス」「姿勢指導や、呼吸などのアドバイスによる体質改善」「患者様の未来の目標設定」をコンセプトにした「予防」診療を行う。
    歯科医・歯科衛生士向けの各種セミナー、DMMでのオンラインサロン等も精力的に行なっている。

    『かわべ式 子育てスイッチ ~生まれた瞬間からグングン発達する88の秘訣』(エッセンシャル出版社)好評発売中。

    ホームページ:http://www.miraishika.net/

    未来歯科アカデミー:https://miraishika.com/academy/

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