SIDS編
11月はSIDS対策強化月間
保育者であれば「SIDS(乳幼児突然死症候群)」はよく耳にする言葉ですね。厚生労働省では、平成11年度から毎年11月をSIDS:乳幼児突然死症候群の対策強化月間としています。
発症は年々減少傾向にありますが、平成24年には全国で152人の赤ちゃんがこの病気で亡くなっており、乳児(0歳)の死亡原因の第3位となっています。
日常の保育中でも起こり得るSIDSについて、改めて確認してみましょう。
SIDSとは何か?
乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)は、それまで元気だった赤ちゃんが、事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気です。
原因はまだわかっていませんが、男児、早産児、低出生体重児、冬季、早朝から午前中に多いことが研究でわかっています。
また、生後2か月から6か月の赤ちゃんに多く見られ、2歳くらいまでは注意が必要です。
SIDSの予防
SIDSの直接の原因は分かっていませんが、発症のリスクを低下させることはできます。
保育中に乳幼児が睡眠をとるときには、5分おきにSIDSチェックを行います。
SIDSチェックの際は以下の点を確認しましょう。
SIDSチェックにはこのようなSIDSチェック表を用いると良いです。(図1)
睡眠中5分ごとに子どもの鼻の下に指を当てて呼吸をしているか確認し、呼吸していれば「分」の時刻に○をつけていきましょう。また寝ているときの姿勢や布団の状態も確認しておきます。
SIDSの詳しい情報や、他の感染症については日本病児保育協会の公式サイトをご覧ください!
「病児保育」とは、普段保育所に通うお子さんが体調を崩し、熱を出したりした時の保育のことです。
病児保育室での保育だけでなく、保育園でお子さんが急に体調を崩してから親御さんがお迎えに来るまでの間の保育も、立派な病児保育です。
「病児保育」は保育の知識に加えて、正しい感染症、感染予防、看護などのスキルと知識が必要となります。
全ての保育所への看護師の配置が現実的でない今、保育士には病児保育への対応力も求められています。
この連載が少しでも皆さんの現場のお役に立てたら、幸いです。