第26回 従業員を募集し、採用する目的
社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング代表の川﨑潤一です。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
さて、昨年まではES(従業員満足度)の向上について、考えてきました。
今回からは採用について考えていきたいと思います。
ES(従業員満足度)の向上により、従業員が働きやすく意欲を持って働ける、働き続けられる環境整備を行う。
それが、従業員の採用に繋がります。
- ES の向上により採用がしやすくなります
- 自社の魅力を感じてくれる人から応募があることで、入社後に定着しやすくなります
採用というと、下記のような事を言われることが多いです。
- 募集をしても応募がない
- 中小企業だから採用できない
- 内定を辞退される
- 採用してもすぐに退職してしまう
等々
これらは、採用活動に誤りがあることで発生している場合が多くあります。
正しい採用活動の仕方を学び、実践し、改善をしていくことで、問題が解決されていきます。
少子高齢化で、労働力となる人口が減っていく中で、人がいないことで仕事ができない。ひいては経営できない、というリスクが高まる世の中となってきました。
ぜひ、一日でも早く採用活動について自社の誤った方法を見つけて改善し、欲しい人材が採用できる体制を構築していただきたいと思います。
今回は、採用の目的について記載します。
なぜ従業員を募集し、採用するのか
みなさんの会社では、なぜ従業員を募集し採用されておりますでしょうか。
人が足らないから、でしょうか。
業務量の増加、将来を見据えて組織を強化する、サービスの拡充や質の向上、欠員補充など、理由は様々だと思います。
いずれの理由であれ、人が足らないから募集をし、採用するのですが、人が足らないから採用するというのは、本来の目的ではありません。
従業員を募集し、採用する目的は……
「従業員を採用し、教育をすることで戦力化し、利益に貢献してもらうため」です。
利益を上げるために採用を行うのであれば、会社の利益に貢献できる人を採用する必要があります。
そうであれば、妥協して人を採用してよいのでしょうか。
妥協して採用した人が、利益の向上に貢献するでしょうか。
採用をして人数を確保できれば(募集の人数を増やせば)、それでいいのでしょうか。
採用活動は、会社の利益向上が目的で行うものです。
それがいつの間にか、人数を確保することが目的とはなっていないでしょうか。
人を採用するには非常に大きなお金と時間がかかります。
利益を出すために採用をし、そこに大きなお金と時間がかかる。
つまり、人を採用するということは、大きな投資を行うことなのです。
まずは、採用に対する目的意識をしっかりと持ってください。
目的がずれてしまうと、その手段や結果が異なってしまいます。
今回は以上です。
- 川﨑 潤一
社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング 代表
株式会社ヒューマンブレークスルー認定ESコンサルタント、全国社会保険調査対策協議会会員財閥系子会社、医療事務・介護事業会社の人事として、採用・給与計算・労働保険手続きを担当し、2011年4月1日に社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティングを開業。
ハローワークにて「助成金支給申請アドバイザー」として、窓口で支給申請の受理手続き(約700件)、相談・アドバイス、不正受給防止のため事業所への実地調査を行った経験がある。
その勤務経験から、企業に対して現状と今後の展望をヒアリングした上で、最適な助成金の提案・手続きを行っている。社会保険労務士として、労働社会保険手続き、助成金手続き、就業規則の作成・改定、給与計算、セミナー講師を行う。
その一方で、人事マンの経験を活かし人事コンサルタントとして、採用コンサルティング、従業員満足度(ES)調査・向上コンサルティング、マネジメント能力向上研修(マネージャーMQ)、社会保険調査対策、人事制度構築といった人事コンサルティングにも力を入れている。ホームページ:http://www.leaf-sr.jp/